「美男2」
「ご報告」
*144*
メンバーに、婚約したことを伝え、あとは、アン社長、テギョンの両親に報告するだけになっていた。
アン社長は、事務所に行ったときに言うとしても、テギョンの両親は、異国の地にいた。
父親のファン・ギョンセは、世界的にも有名な指揮者で、色々な世界を飛び回っている。そして、ギョンセの隣には、パートナーのヒヨナと言う女性がいた。
母親のモ・ファランは、今は、芸能活動を休み、アルコール依存症の療養のため、韓国を離れていた。
滅多に、両親に電話をしないテギョン。
今回だけは、自分からしなくてはいけない状況になり、テギョンは、珍しく、緊張した面持ちで、ボタンを押した。
「・・・もしもし、父さん。テギョンです。突然の電話すみません。」
『テギョンか、珍しいな、お前から電話なんて、どうしたんだ?』
電話口のギョンセも驚いている。
「今、何処にいるんですか?」
『今週は、ウィーンだ。次が、パリだ。ヒヨナも一緒だが、電話、代わるか?』
「・・・いえ、父さんに、大事な話が・・・」
『なんだ?A.N.JELL解散か?』
「いえ、そうではなくて・・・結婚を・・・」
『結婚!?』
「はい、結婚をしようと、思います。」
『相手は・・・?』
「コ・ジェヒョンssiの娘さんで、コ・ミニョと言います」
『コ・ジェヒョン!?・・・まさか・・・そんな、巡り合わせなんてあるのか・・・?』
「父さんも知っているんですね・・コ・ミニョの兄である、コ・ミナムが、A.N.JELLに加入して、それで・・・」
『その娘さんを、愛してるのか?』
「・・・はい、心から、愛しています。オレにとって、かけがえのない、自分より、大事な存在です。彼女なしの人生は、生きれません。」
『ククク・・・』
「・・・父さん!!!真面目に話しているのに!!」
『悪い、悪い。ずっと、子供だと思っていたが、お前にも、自分より、大事だと思えるヒトが出来たんだな・・・反対は、しない。お前の人生だ。好きにすれば、いい。
新年明けたら、帰国するから、一緒にご飯を食べよう。』
「ありがとうございます。」
『そうだ、お前、ファランとは、連絡取ってるのか?』
「いえ・・・」
『・・・意地っ張りなのは、母親似だな。』
「はい?」
『ファランが、お前に、会いたがってる。』
「会ったんですか?」
『あぁ、久々に、会って、食事した。もちろん、ヒヨナと一緒に・・・』
「えっ!?そんなこと・・・」
『あぁ、今までは、あり得なかったな・・・たまたま、ファランがいる国に、演奏会に行ったら、ファランから連絡があってな・・・「一緒に、食事でも。良かったら、ヒヨナさんと、一緒に・・・」と。レストランに行って、久々に会ったら、随分と、痩せててな・・・「自分勝手なことをしたことに、今になって、気付いたわ。あなたにも、迷惑かけてしまい、悪いと思っている。テギョンには、取り返しがつかないほど、深い傷を付けてしまった。母親失格ね・・・。でも、出来れば、やり直したいの。普通の親子にはなれないけど、今は、母親として、静かに離れて、あの子を、見守ることにしているわ」と。確か、クリスマス休暇に、帰国すると言っていたから、会ってやりなさい。きっと、喜ぶから。もちろん、婚約者を連れて、な。』
「・・・考えてみます。それでは、また、連絡します」
テギョンは、電話を切ると、小さく、ため息を吐いた。躊躇うように、目が動く。
"あのヒトは、ミニョとの結婚を喜んでくれるだろうか・・・?そして、ミニョは、あのヒトに、会ってくれるだろうか・・・"
テギョンにとって、大きな問題が、目の前に迫っていた。
★★★☆
「ご報告」
*144*
メンバーに、婚約したことを伝え、あとは、アン社長、テギョンの両親に報告するだけになっていた。
アン社長は、事務所に行ったときに言うとしても、テギョンの両親は、異国の地にいた。
父親のファン・ギョンセは、世界的にも有名な指揮者で、色々な世界を飛び回っている。そして、ギョンセの隣には、パートナーのヒヨナと言う女性がいた。
母親のモ・ファランは、今は、芸能活動を休み、アルコール依存症の療養のため、韓国を離れていた。
滅多に、両親に電話をしないテギョン。
今回だけは、自分からしなくてはいけない状況になり、テギョンは、珍しく、緊張した面持ちで、ボタンを押した。
「・・・もしもし、父さん。テギョンです。突然の電話すみません。」
『テギョンか、珍しいな、お前から電話なんて、どうしたんだ?』
電話口のギョンセも驚いている。
「今、何処にいるんですか?」
『今週は、ウィーンだ。次が、パリだ。ヒヨナも一緒だが、電話、代わるか?』
「・・・いえ、父さんに、大事な話が・・・」
『なんだ?A.N.JELL解散か?』
「いえ、そうではなくて・・・結婚を・・・」
『結婚!?』
「はい、結婚をしようと、思います。」
『相手は・・・?』
「コ・ジェヒョンssiの娘さんで、コ・ミニョと言います」
『コ・ジェヒョン!?・・・まさか・・・そんな、巡り合わせなんてあるのか・・・?』
「父さんも知っているんですね・・コ・ミニョの兄である、コ・ミナムが、A.N.JELLに加入して、それで・・・」
『その娘さんを、愛してるのか?』
「・・・はい、心から、愛しています。オレにとって、かけがえのない、自分より、大事な存在です。彼女なしの人生は、生きれません。」
『ククク・・・』
「・・・父さん!!!真面目に話しているのに!!」
『悪い、悪い。ずっと、子供だと思っていたが、お前にも、自分より、大事だと思えるヒトが出来たんだな・・・反対は、しない。お前の人生だ。好きにすれば、いい。
新年明けたら、帰国するから、一緒にご飯を食べよう。』
「ありがとうございます。」
『そうだ、お前、ファランとは、連絡取ってるのか?』
「いえ・・・」
『・・・意地っ張りなのは、母親似だな。』
「はい?」
『ファランが、お前に、会いたがってる。』
「会ったんですか?」
『あぁ、久々に、会って、食事した。もちろん、ヒヨナと一緒に・・・』
「えっ!?そんなこと・・・」
『あぁ、今までは、あり得なかったな・・・たまたま、ファランがいる国に、演奏会に行ったら、ファランから連絡があってな・・・「一緒に、食事でも。良かったら、ヒヨナさんと、一緒に・・・」と。レストランに行って、久々に会ったら、随分と、痩せててな・・・「自分勝手なことをしたことに、今になって、気付いたわ。あなたにも、迷惑かけてしまい、悪いと思っている。テギョンには、取り返しがつかないほど、深い傷を付けてしまった。母親失格ね・・・。でも、出来れば、やり直したいの。普通の親子にはなれないけど、今は、母親として、静かに離れて、あの子を、見守ることにしているわ」と。確か、クリスマス休暇に、帰国すると言っていたから、会ってやりなさい。きっと、喜ぶから。もちろん、婚約者を連れて、な。』
「・・・考えてみます。それでは、また、連絡します」
テギョンは、電話を切ると、小さく、ため息を吐いた。躊躇うように、目が動く。
"あのヒトは、ミニョとの結婚を喜んでくれるだろうか・・・?そして、ミニョは、あのヒトに、会ってくれるだろうか・・・"
テギョンにとって、大きな問題が、目の前に迫っていた。
★★★☆