美男2

「Bath time」

*137*


"どうしよう・・・どうしよう・・・"無理、無理、絶対、そんなの無理よ!!!!!"

頬に手を当て、ブンブン、首を横に振りながら、ひとり、慌てふためいているミニョ。

「おい、まだか?」

半分、本気で、半分、ミニョをからかって遊んでいるテギョンが、意地悪にも、ミニョを呼んでいた。

ミニョが少しだけ、バスルームのすりガラスの扉を開け、テギョンの様子をチラチラ見ている。

「なんだ、まだ、服、着てるのか・・・早く、脱げよ。それとも、脱がしてやろうか?」

泡風呂に入っていたテギョンが、ミニョと目が合うと、ニヤリと笑り、バスタブから出ようとする。

「い、い、いいです、だ、だ、大丈夫です。ひ、ひ、ひとりで、出来ますから・・」

ミニョは、顔を真っ赤にしながら、首をブンブン横に振り、慌てて、扉を閉めた。
観念したミニョは、ノロノロと服を脱ぎ、バスタオルを、きつく身体に巻き付けた。
気合いを入れてから、扉を開ける。

「あの、絶っっっ対、こっち、向かないでくださいね!!」

「あぁ・・・わかってる」

まさか、ミニョが入ってくるとは思わず、内心、ドキドキのテギョンが、くるりと、ミニョに背を向ける。
ミニョが、テギョンが、あちらを向いていることを確認すると、バスタオルを外し、シャワーを浴び、身体を洗う。
そして、泡風呂の中に、そっと、足を入れ、中に入ると、出来るかぎり、端に寄った。

「・・・いいですよ」

小さく膝を抱えるように座っているミニョは、そっぽを向いたまま、テギョンと顔を会わせようとしない。テギョンには、横顔しか見えなかったが、恥じらいで、目を伏せ、紅く染めた頬、濡れないように、高い位置で髪をまとめ、その、ほつれた髪が、色白の肩や首筋に張り付いているのが、やけに、色っぽく感じていた。
テギョンが、ゴクリと唾を飲み込む。

「もっと、こっち来いよ」

「えっ・・・あっ・・・・」

テギョンが、ミニョの腕を引っ張った。
水の浮遊力もあり、抵抗も出来ないまま、意図も簡単に、ミニョは、テギョンの腕の中に収まった。
後ろから抱き締められ、腰に腕を巻きつけられ、背中には、ピッタリと押し付けられた、テギョンの硬質で滑らかな肌を感じていた。



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