美男2
「残された時間」
*128*
釜山から、飛行機で、ソウルに戻り、空港の駐車場に停めてあった車に乗り込む。
車は、ミニョのマンションに向かっていた。
「今日は、このまま、お仕事ですか…?」
「あぁ、夜から、歌番組の収録がある。」
一瞬だけ、淋しそうな顔を見せるミニョ。車を運転しながら、テギョンが、チラリと、腕時計を見る。
時計の針は、昼を過ぎた頃で、まだ、時間の余裕もあった。
「あぁ、なんか、腹が、減ったな。お前の作ったメシが食いたい。」
「あっ…はい、わかりました」
ミニョが、照れたように、嬉しそうに笑って返事しているのを、横目で見ながら、テギョンも口角を吊り上げた。
部屋に入ると、ミニョが、直ぐ様、キッチンに向かい、冷蔵庫の食材を見て、何を作ろうか、考えていると、その後ろから、突然、ギュッと、テギョンに抱き締められた。
「あの、オッパ、重たいです」
テギョンは、ミニョの肩に顔を埋めたまま、動かないでいる。
「オッパぁ?」
ミニョが、冷蔵庫の扉を閉め、くるりと身を捩り、不安そうな顔で、テギョンの顔を見上げる。
テギョンは、ミニョの唇に、触れるだけのキスを落とすと、ミニョを自分の方に向かせ、抱き寄せた。
「はぁぁ・・・・・」
長いため息を吐くテギョン。
「どうしたんですか?」
「どうもこうも・・・お前が好きすぎて、離したくない」
あまりにも素直に口にするテギョンに、ミニョが、目を見開き、口をポカンと開けていている。
「ククク・・・そのマヌケな顔さえ、愛しく見えるんだから、オレは、重症かもしれないな」
テギョンが、いとおしそうに目を細めながら、ミニョの頬に触れる。
"・・・そんな目で、私を見ないでください。"
昨夜のことを思い出させるようなテギョンの仕草に、ミニョの胸が、ギュッと締め付けられ、泣きそうになり、唇を噛み締め、堪えている。
「・・・ミニョ」
優しく、いとおしそうに、自分を呼ぶ声に、ミニョの目から、ポロッと、一粒の涙が溢れ落ちる。
テギョンが、頬に落ちた涙を、指で拭いながら、ミニョの唇に、啄むように、キスを繰り返す。
たくさんのキスを受け、全身の力が抜けてしまったミニョを抱き上げ、ソファーに向かい、ミニョを膝の上に座らせる。
「サランへ、ミニョ」
「・・・・・サランへヨ・・・オッパ」
恥ずかしそうに、顔を真っ赤にしながら、小さな声で囁くミニョに、テギョンは、満面の笑みを浮かべ、まだ、足りないとばかりに、深く口づけを落とした。
ふたりは、ミニョが作った遅めの昼ごはんを食べ終える頃、テギョンが、出掛ける時間になっていた。
テギョンを玄関まで見送るミニョ。
「・・・行ってくる。」
テギョンが、靴を履き、ミニョの方を振り向くと、突然、ミニョが、テギョンの首に腕を回し、チュッと、一瞬だけ、テギョンの唇に触れるキスをする。
「いってらっしゃい、オッパ」
ボッと、顔から火が出るんじゃないかくらいに、顔を真っ赤にさせ、恥ずかしそうに俯きながら、逃げていくミニョ。
テギョンは、一瞬のことに、驚いて、目を見開きながら、ゆっくりと、ドアを閉めた。
「ホント、アイツには、敵わない」
テギョンが、にんまりと、指で、唇に触れながら、嬉しそうに笑っていた。
☆★★★
「残された時間」
*128*
釜山から、飛行機で、ソウルに戻り、空港の駐車場に停めてあった車に乗り込む。
車は、ミニョのマンションに向かっていた。
「今日は、このまま、お仕事ですか…?」
「あぁ、夜から、歌番組の収録がある。」
一瞬だけ、淋しそうな顔を見せるミニョ。車を運転しながら、テギョンが、チラリと、腕時計を見る。
時計の針は、昼を過ぎた頃で、まだ、時間の余裕もあった。
「あぁ、なんか、腹が、減ったな。お前の作ったメシが食いたい。」
「あっ…はい、わかりました」
ミニョが、照れたように、嬉しそうに笑って返事しているのを、横目で見ながら、テギョンも口角を吊り上げた。
部屋に入ると、ミニョが、直ぐ様、キッチンに向かい、冷蔵庫の食材を見て、何を作ろうか、考えていると、その後ろから、突然、ギュッと、テギョンに抱き締められた。
「あの、オッパ、重たいです」
テギョンは、ミニョの肩に顔を埋めたまま、動かないでいる。
「オッパぁ?」
ミニョが、冷蔵庫の扉を閉め、くるりと身を捩り、不安そうな顔で、テギョンの顔を見上げる。
テギョンは、ミニョの唇に、触れるだけのキスを落とすと、ミニョを自分の方に向かせ、抱き寄せた。
「はぁぁ・・・・・」
長いため息を吐くテギョン。
「どうしたんですか?」
「どうもこうも・・・お前が好きすぎて、離したくない」
あまりにも素直に口にするテギョンに、ミニョが、目を見開き、口をポカンと開けていている。
「ククク・・・そのマヌケな顔さえ、愛しく見えるんだから、オレは、重症かもしれないな」
テギョンが、いとおしそうに目を細めながら、ミニョの頬に触れる。
"・・・そんな目で、私を見ないでください。"
昨夜のことを思い出させるようなテギョンの仕草に、ミニョの胸が、ギュッと締め付けられ、泣きそうになり、唇を噛み締め、堪えている。
「・・・ミニョ」
優しく、いとおしそうに、自分を呼ぶ声に、ミニョの目から、ポロッと、一粒の涙が溢れ落ちる。
テギョンが、頬に落ちた涙を、指で拭いながら、ミニョの唇に、啄むように、キスを繰り返す。
たくさんのキスを受け、全身の力が抜けてしまったミニョを抱き上げ、ソファーに向かい、ミニョを膝の上に座らせる。
「サランへ、ミニョ」
「・・・・・サランへヨ・・・オッパ」
恥ずかしそうに、顔を真っ赤にしながら、小さな声で囁くミニョに、テギョンは、満面の笑みを浮かべ、まだ、足りないとばかりに、深く口づけを落とした。
ふたりは、ミニョが作った遅めの昼ごはんを食べ終える頃、テギョンが、出掛ける時間になっていた。
テギョンを玄関まで見送るミニョ。
「・・・行ってくる。」
テギョンが、靴を履き、ミニョの方を振り向くと、突然、ミニョが、テギョンの首に腕を回し、チュッと、一瞬だけ、テギョンの唇に触れるキスをする。
「いってらっしゃい、オッパ」
ボッと、顔から火が出るんじゃないかくらいに、顔を真っ赤にさせ、恥ずかしそうに俯きながら、逃げていくミニョ。
テギョンは、一瞬のことに、驚いて、目を見開きながら、ゆっくりと、ドアを閉めた。
「ホント、アイツには、敵わない」
テギョンが、にんまりと、指で、唇に触れながら、嬉しそうに笑っていた。
☆★★★