美男2

「夢見心地」

*124*


ミニョは、意識を飛ばしたまま、起きることなく、そのまま、深く寝入ってしまった。
テギョンは、シャワーも浴びず、そのまま、ミニョの横に身を滑らせると、腕の中に、ミニョを抱き寄せ、ミニョの寝顔を見つめていた。
うっすらと汗をかいた、ミニョの額にかかる髪を、優しく指で払う。

「・・・ごめんな・・・やっぱり、無理させたかもしれないな・・・」

テギョンは、ミニョの汗ばんだ身体を、すき間なく、抱き寄せると、ミニョの首筋に顔を埋めた。
触れ合う素肌が、気持ちが良く、テギョンは、ゆっくりと、目を閉じる。

"・・・もっと、深く愛し合いたい、お前と、繋がり合いたいと、思えば思うほど、抑えが効かなくなるなんて、思いもしなかった・・・。

それに、こんなにも、幸せで、満ち足りた気持ちになれるなんて・・。

あまりに、幸せすぎて・・・
なんだか、夢みたいだ・・・"

そのうち、心地よい気だるさに身を委ねながら、テギョンも、眠りに落ちた。


・・・翌朝

夜に、降っていた雨は、すっかり止み、白々と夜が明け、まだ、静かなベッドルームにも、朝の光が射し込んでいた。
朝の気配を感じ、テギョンが、目を覚ます。

「ん・・・・・」

起きて、存在を確かめなくとも、すぐに、感じる、腕の重みや、素肌が触れる柔らかな感触、温かなぬくもり、規則正しい鼓動の音に、テギョンが、まだ、目を閉じながら、至極、幸せそうな笑みを浮かべた。

そして、寝ているミニョの唇にキスを落とすと、起こさないように、そっと、ベッドから抜けると、シャワーを浴びるため、バスルームに向かった。



☆★★★