イケメン版

「ミニョinワンダーランド」

*2*


白ウサギを追い掛けて、奇妙な空間の部屋に、迷ってしまったミニョは、出口を探そうと、キョロキョロと辺りを見渡します。

「あっ、ドアだ!!あそこからなら出られるかも!!」

ミニョは、ドアを見つけ、ドアの前に立ちますが、ドアが小さくて入ることが出来ません。

「うぅ…ん、このドア、小さくて入れないわ…どうすれば、いいのかしら…」

ミニョが悩んでいると、突然、ガラスのテーブルが現れます。
その上には、『わたしを、飲んで』と書いてある小瓶がありました。

「これを、飲めばいいのかしら?」

小瓶に入った薬を飲むミニョの身体が、みるみると小さくなっていきます。

「あら、やったわ!!身体が、小さくなったわ」

再び、ドアの前に立ち、ドアノブに手を掛けます。
ガチャガチャと、ドアノブを回しますが、鍵がかかっているのか、開きません。

「あれ…?あっ、鍵がない!!」

今度は、鍵を探すミニョ。なんと、鍵は、ミニョの頭上より、はるかに高い、ガラスのテーブルの上にありました。

「あれ…?さっきは、なかったのに…どうしよう…今度は、ちっちゃくて、鍵が取れないわ」

またまた、困ってしまうミニョ。
すると、今度は、足元に、『わたしを、食べて』と書かれたクッキーの箱が現れます。

「このクッキーを食べれば、大きくなれるのね!!」

ミニョは、クッキーを食べはじめると、今度は、みるみると、身体が大きくなっていき、あっという間に、部屋に突っかかるほどに、巨大化してしまいます。

「きゃああ!!どうしよう、大きくなりすぎちゃったわ!!いや、身体が、抜けないわ!!どうしよう…うわぁぁぁん……」

ミニョは、ビックリしてしまい、終いには、泣き出してしまいます。
ポロポロと大粒の涙が落ち、部屋は、ミニョの涙でいっぱいになってしまいます。
すると、水の上を、ユラユラと、薬の小瓶が流れています。

「あっ、ちっちゃくなる薬!!これを飲めば、きっと…」

ミニョは、残った薬を飲み干します。また、みるみると小さくなるミニョの身体。涙の海に溺れそうになり、ミニョは、慌てて、薬の入った小瓶の中に入ります。ユラユラと流れていく小瓶は、鍵穴の中をくぐっていき、ミニョは、無事、部屋の外に出ることが出来たのです。



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