「美男2」
「オトメゴコロ」
*67*
ヘイが帰り、リビングへと入っていく。
「ミニョ、この荷物、とりあえず、プレゼント部屋に仕舞っておくぞ」
ミナムは、ジェルミを引き連れ、階段を上がり、プレゼント部屋に行ってしまう。
テギョンとミニョは、ふたりきりになってしまい、どちらも、声をかけず、気まずいような雰囲気になってしまい、ミニョは、困ったように、その場に、立ちすくみ、目を伏せている。テギョンは、キッチンに向かってしまう。
テギョンは、キッチンで水を飲みながら、ミニョの姿を、じっと見ていた。
ずっと、見ていても、見飽きないくらいに、テギョンの目にも、ミニョが、可愛く、映っていた。
憎ったらしいヘイを、「よくやった!!」と褒めてやりたいくらいに、テギョンは有頂天になっていた。
が、その一方では、危機感を感じていた。
ヘイが言った、「ミニョを他の男に奪われてしまう」危機。
ふと、テギョンの頭に、ミヌの姿が浮かぶ。
憎々しそうに、口を尖らす、テギョン。
"やっぱり、この格好、おかしい…?似合ってない…?"
テギョンが、何も言ってくれないことに、ミニョは、少しだけ、不安を感じていた。
"もう、顔を洗って、着替えて来ようかな…"
テギョンに、「似合ってない」と言われることが、悲しくも、恐くもあり、ミニョは、堪えるように、口をキュッと結んだ。
ミニョの顔が、わずかに歪んだのを、テギョンが怪訝そうに見ている。
「あ、あの、き、着替えてきます」
ミニョが、泣きそうな顔を伏せながら、階段に向かうのを、テギョンが、ミニョの腕を掴み、止めた。
「待て、なんで、着替える必要がある?」
「やっぱり…おかしい…ですよね…私には…似合ってない…ですよね…だから…」
「はぁ?なんで、そうなるんだ?」
ミニョの思考に、テギョンが首を傾げる。
「お、おかしくない…ですか…?」
ミニョが、潤んだ瞳で、テギョンを見上げる。
「何が?お前に、似合ってると思うが…」
「そ、そうですか…良かったです…」
ホッとしたのか、ミニョの瞳から、次々と涙が溢れ、泣き出してしまう。
「お、おい、なんで、泣くんだ?」
突然、泣き出したミニョに、テギョンがオロオロしている。
「……テギョンさんに、似合ってないって……言われたら、どうしよう……と思って…」
"そんなこと、気にしてたのか…"
やっと、理解したテギョンは、柔らかく微笑むと、ミニョを抱き寄せ、慰めるように、背中を優しく撫でた。
自分の反応、ひとつで、
一喜一憂するミニョが、可愛かった。
「本当、可愛いな、お前」
「へっ?」
素っ頓狂な声を出すミニョ。そして、次の瞬間、「ヒッ…」しゃっくりをはじめる。
「可愛い、可愛い」
「ヒッ…ヒッ…」
テギョンに、頭を撫でられながら、ミニョが、また、しゃっくりをする。
テギョンが、ニヤリと笑うと、ミニョをからかいはじめる。「可愛い」と言うと、また、「ヒッ…」としゃっくりをするミニョ。
テギョンが、楽しそうに、クスクス笑っていた。
★★★★
「オトメゴコロ」
*67*
ヘイが帰り、リビングへと入っていく。
「ミニョ、この荷物、とりあえず、プレゼント部屋に仕舞っておくぞ」
ミナムは、ジェルミを引き連れ、階段を上がり、プレゼント部屋に行ってしまう。
テギョンとミニョは、ふたりきりになってしまい、どちらも、声をかけず、気まずいような雰囲気になってしまい、ミニョは、困ったように、その場に、立ちすくみ、目を伏せている。テギョンは、キッチンに向かってしまう。
テギョンは、キッチンで水を飲みながら、ミニョの姿を、じっと見ていた。
ずっと、見ていても、見飽きないくらいに、テギョンの目にも、ミニョが、可愛く、映っていた。
憎ったらしいヘイを、「よくやった!!」と褒めてやりたいくらいに、テギョンは有頂天になっていた。
が、その一方では、危機感を感じていた。
ヘイが言った、「ミニョを他の男に奪われてしまう」危機。
ふと、テギョンの頭に、ミヌの姿が浮かぶ。
憎々しそうに、口を尖らす、テギョン。
"やっぱり、この格好、おかしい…?似合ってない…?"
テギョンが、何も言ってくれないことに、ミニョは、少しだけ、不安を感じていた。
"もう、顔を洗って、着替えて来ようかな…"
テギョンに、「似合ってない」と言われることが、悲しくも、恐くもあり、ミニョは、堪えるように、口をキュッと結んだ。
ミニョの顔が、わずかに歪んだのを、テギョンが怪訝そうに見ている。
「あ、あの、き、着替えてきます」
ミニョが、泣きそうな顔を伏せながら、階段に向かうのを、テギョンが、ミニョの腕を掴み、止めた。
「待て、なんで、着替える必要がある?」
「やっぱり…おかしい…ですよね…私には…似合ってない…ですよね…だから…」
「はぁ?なんで、そうなるんだ?」
ミニョの思考に、テギョンが首を傾げる。
「お、おかしくない…ですか…?」
ミニョが、潤んだ瞳で、テギョンを見上げる。
「何が?お前に、似合ってると思うが…」
「そ、そうですか…良かったです…」
ホッとしたのか、ミニョの瞳から、次々と涙が溢れ、泣き出してしまう。
「お、おい、なんで、泣くんだ?」
突然、泣き出したミニョに、テギョンがオロオロしている。
「……テギョンさんに、似合ってないって……言われたら、どうしよう……と思って…」
"そんなこと、気にしてたのか…"
やっと、理解したテギョンは、柔らかく微笑むと、ミニョを抱き寄せ、慰めるように、背中を優しく撫でた。
自分の反応、ひとつで、
一喜一憂するミニョが、可愛かった。
「本当、可愛いな、お前」
「へっ?」
素っ頓狂な声を出すミニョ。そして、次の瞬間、「ヒッ…」しゃっくりをはじめる。
「可愛い、可愛い」
「ヒッ…ヒッ…」
テギョンに、頭を撫でられながら、ミニョが、また、しゃっくりをする。
テギョンが、ニヤリと笑うと、ミニョをからかいはじめる。「可愛い」と言うと、また、「ヒッ…」としゃっくりをするミニョ。
テギョンが、楽しそうに、クスクス笑っていた。
★★★★