「美男2」
「ジェルミのピンチ」
*28*
テギョンは、部屋の中を、ウロウロ歩き回って、ミニョを待っていた。が、なかなか、戻ってこないミニョ。
「なんで、戻ってこないんだ?」
気になって、部屋を出て、階段を下りていくと、階下から、騒がしい声が聞こえてくる。
「ん…?アイツら、帰ってきたのか?」
階段から下を覗くと、ミナムが、呆れ顔で、ジェルミの着ているパーカーのフードを引っ張っているのが、見える。
「ジェルミ、そろそろ放してやれよ。ミニョが窒息する」
"……ジェルミのヤツ!!オレが見てない隙に、堂々と、オレのモノに触りやがって!!"
わなわな怒りが込み上げてくるテギョン。
階段を下りる足音も、うるさいほどに音を響かせ、階段を踏みつけている。
まだ、テギョンがこちらへと来るとは、わかっていないジェルミ。
鬼の居ぬ間にと…ここぞとばかりに、ミニョを、ギューッと抱き締めたまま、放そうとしない。
抱きつかれているミニョも、抵抗も出来ず、苦しいのか、顔を真っ赤にしていた。
「ミニョー!!大好きだぁ!!」
終いには、どさくさ紛れに、愛を叫び、唇を突き出し、キスをしようと、迫っているジェルミ。
「……ジェルミ」
いつも以上に低いトーンの声が、背後から聞こえる。振り向かなくとも、誰だかすぐにわかる、その声。
ジェルミは、身の毛が弥立つ寒さを感じ、ブルッと、身体を震わした。
そして、まるで、背後から銃口を突き付けられたように、恐る恐る、手を挙げ、ミニョを放した。
「ヒ、ヒョ、ヒョン、い、い、いたんだね」
ジェルミが引き吊った顔で、後ろを振り向く。
悪魔のような笑みを浮かべているテギョン。
「居て、悪かったな、ジェルミ。お前もいい度胸してるな。オレが見てない隙に、オレのモノに、何、しようとした?」
「あ、あ、あ、ミ、ミニョに久しぶりに会ったら、嬉しくて、テンションが上がっちゃって……べ、別に、ヒョ、ヒョンから、ミ、ミニョを奪おうとか、そ、そんな気は、ま、全くなくて……」
「当たり前だ。そんなことしたら、即刻、クビにしてやる。」
首を斬るマネをするテギョン。
「ご、ごめんなさい」
シュンと項垂れてしまっているジェルミ。
「お前もお前だ。なんで、逃げないんだ。隙がありすぎだろ?あと、お前も!!」
テギョンが、ミニョの鼻の頭を指さしながら怒ると、その指が、ミナムへと向かう。
「なんで、すぐに止めないんだよ!!」
「まさか、いるとは思わないじゃん!!それに、久々だったんだからさ、別にいいじゃん。たまにはさ。許してやれよ…(小声)ホント、器のちっこい男だな……」
「おい!!コ・ミナム!!なんか、言ったか!!!」
「いいえ、ヒョンニム。何にも、言っておりません。さぁ、ミニョも帰ってきたし、お祝いでもしようぜ」
ギロッと、まるでカエルを狙うヘビのようなテギョンの睨みにも、平然としているミナムは、膝を抱え、小さくなってしまっているジェルミを立たせ、突っ立っているミニョのふたりの肩を抱き、キッチンに向かった。
"将来、アイツがオレの兄貴になるなんて……想像しただけで、クソッ…最悪だ……"
ふと、将来のことを考えただけで、恐怖になってしまい、ブルッと身体を震わしてしまうテギョンなのでした。
★☆☆★
テギョンがジェルミの背後から登場するとき、ふと、ある曲が、頭ん中で流れてましてね……
その曲が……
あの「スターウォーズ」の「ダース・ヴェイダー」のテーマ曲。
Tプロデューサーでもお馴染みですが、妙にマッチしてしまい、ひとりで、書きながら、ウケてました(ノ∇≦*)(笑)
「ジェルミのピンチ」
*28*
テギョンは、部屋の中を、ウロウロ歩き回って、ミニョを待っていた。が、なかなか、戻ってこないミニョ。
「なんで、戻ってこないんだ?」
気になって、部屋を出て、階段を下りていくと、階下から、騒がしい声が聞こえてくる。
「ん…?アイツら、帰ってきたのか?」
階段から下を覗くと、ミナムが、呆れ顔で、ジェルミの着ているパーカーのフードを引っ張っているのが、見える。
「ジェルミ、そろそろ放してやれよ。ミニョが窒息する」
"……ジェルミのヤツ!!オレが見てない隙に、堂々と、オレのモノに触りやがって!!"
わなわな怒りが込み上げてくるテギョン。
階段を下りる足音も、うるさいほどに音を響かせ、階段を踏みつけている。
まだ、テギョンがこちらへと来るとは、わかっていないジェルミ。
鬼の居ぬ間にと…ここぞとばかりに、ミニョを、ギューッと抱き締めたまま、放そうとしない。
抱きつかれているミニョも、抵抗も出来ず、苦しいのか、顔を真っ赤にしていた。
「ミニョー!!大好きだぁ!!」
終いには、どさくさ紛れに、愛を叫び、唇を突き出し、キスをしようと、迫っているジェルミ。
「……ジェルミ」
いつも以上に低いトーンの声が、背後から聞こえる。振り向かなくとも、誰だかすぐにわかる、その声。
ジェルミは、身の毛が弥立つ寒さを感じ、ブルッと、身体を震わした。
そして、まるで、背後から銃口を突き付けられたように、恐る恐る、手を挙げ、ミニョを放した。
「ヒ、ヒョ、ヒョン、い、い、いたんだね」
ジェルミが引き吊った顔で、後ろを振り向く。
悪魔のような笑みを浮かべているテギョン。
「居て、悪かったな、ジェルミ。お前もいい度胸してるな。オレが見てない隙に、オレのモノに、何、しようとした?」
「あ、あ、あ、ミ、ミニョに久しぶりに会ったら、嬉しくて、テンションが上がっちゃって……べ、別に、ヒョ、ヒョンから、ミ、ミニョを奪おうとか、そ、そんな気は、ま、全くなくて……」
「当たり前だ。そんなことしたら、即刻、クビにしてやる。」
首を斬るマネをするテギョン。
「ご、ごめんなさい」
シュンと項垂れてしまっているジェルミ。
「お前もお前だ。なんで、逃げないんだ。隙がありすぎだろ?あと、お前も!!」
テギョンが、ミニョの鼻の頭を指さしながら怒ると、その指が、ミナムへと向かう。
「なんで、すぐに止めないんだよ!!」
「まさか、いるとは思わないじゃん!!それに、久々だったんだからさ、別にいいじゃん。たまにはさ。許してやれよ…(小声)ホント、器のちっこい男だな……」
「おい!!コ・ミナム!!なんか、言ったか!!!」
「いいえ、ヒョンニム。何にも、言っておりません。さぁ、ミニョも帰ってきたし、お祝いでもしようぜ」
ギロッと、まるでカエルを狙うヘビのようなテギョンの睨みにも、平然としているミナムは、膝を抱え、小さくなってしまっているジェルミを立たせ、突っ立っているミニョのふたりの肩を抱き、キッチンに向かった。
"将来、アイツがオレの兄貴になるなんて……想像しただけで、クソッ…最悪だ……"
ふと、将来のことを考えただけで、恐怖になってしまい、ブルッと身体を震わしてしまうテギョンなのでした。
★☆☆★
テギョンがジェルミの背後から登場するとき、ふと、ある曲が、頭ん中で流れてましてね……
その曲が……
あの「スターウォーズ」の「ダース・ヴェイダー」のテーマ曲。
Tプロデューサーでもお馴染みですが、妙にマッチしてしまい、ひとりで、書きながら、ウケてました(ノ∇≦*)(笑)