「美男2」
「帰還」
*24*
再会を喜び合って、抱き合うふたり。
その周りが騒がしくなってきた。
自分に気付いた者もいるかもしれない。このままでは、大騒ぎになってしまうと判断したテギョン。
「…行くぞ」
テギョンがミニョの耳元で指示を出すと、ミニョが、コクッと頷いた。テギョンは、ミニョのカートを持ち、もう片方の手で、ミニョの肩を抱き寄せたまま、歩き出す。
そのまま、駐車場へと向かい、車に戻る。
トランクにミニョの荷物を入れ、助手席にミニョを乗せた。
自分も車に乗り込み、颯爽と、空港を後にした。
ふたりきりの車内。
ふたりの会話はない。
ふたりきりになることが、久々で、ミニョは緊張していた。運転席のテギョンをチラリと見ては、すぐに視線を戻す。
テギョンは、ミニョが自分を見ていることには気付いていた。視線を感じて、そっちを見ると、すぐに、そっぽを向かれてしまう。
恥ずかしがっているのか、ミニョの耳が真っ赤に染まっていることもわかっていた。が、気に喰わないのか、口を尖らしていた。
せっかくの久々の再会
不機嫌なままでもいられず、テギョンは、口元を元に戻し、ミニョに尋ねた。
「……腹、減ったな。飯でも食うか?何、食いたい?寿司にするか?お前の好きな玉子、たくさん食べていいぞ」
テギョンは、ミニョを寿司屋に連れていく。
「海老とカニはやる。」
アレルギーの甲殻類を、ミニョの皿に置くテギョン。テギョンの皿には、ミニョの大好きな玉子がある。
恨めしそうに、口をすぼませ、玉子を、ジッと見つめるミニョ。
「はぁ……特別だ。玉子もやるよ」
「ありがとうございます。」
子どものように、嬉しそうに、口いっぱいに玉子の寿司を食べているミニョ。
そんな無邪気な笑顔を浮かべるミニョを見るのも、テギョンは、久々だった。
お腹いっぱいになったミニョは、疲れや時差のせいもあったのか、車の中で寝てしまう。
合宿所に車が着いても、ミニョは、起きない。
テギョンは、自分のシートベルトを外し、車の外に出て、回り込むと、助手席のドアを開け、まだ、ぐっすりと眠っているミニョのシートベルトを外した。
ミニョを横に抱きかかえると、前より軽くなったような気がした。
合宿所の中に入ると、テギョンは躊躇することなく、真っ直ぐ、自分の部屋へ向かい、ベッドに、ミニョを寝かした。
テギョンは、ベッドに座り、ミニョを、まじまじと見つめる。
指が、ミニョの長くなった髪に触れると、そのまま、頬へと滑り落ちる。
"……やっぱり、少し、痩せたかもしれないな。"
ミニョの頬を優しく撫でながら、テギョンは、顔を近付けた。
鼻と鼻が触れ合う距離でもミニョが、目を覚ますことはなかった。
テギョンが、ミニョの唇に優しく、触れるだけの口づけを落とす。
ミニョの寝顔を見ていたせいで、眠くなってきたのか、テギョンが、欠伸をひとつする。
ニヤリと笑うと、ベッドの中に潜り込んだ。
「お前がいないせいで、ずっと、寝不足だったんだぞ」
ミニョを抱き寄せ、ミニョのぬくもりを感じながら、テギョンも、久々に深い眠りに就いた。
☆★☆★
「帰還」
*24*
再会を喜び合って、抱き合うふたり。
その周りが騒がしくなってきた。
自分に気付いた者もいるかもしれない。このままでは、大騒ぎになってしまうと判断したテギョン。
「…行くぞ」
テギョンがミニョの耳元で指示を出すと、ミニョが、コクッと頷いた。テギョンは、ミニョのカートを持ち、もう片方の手で、ミニョの肩を抱き寄せたまま、歩き出す。
そのまま、駐車場へと向かい、車に戻る。
トランクにミニョの荷物を入れ、助手席にミニョを乗せた。
自分も車に乗り込み、颯爽と、空港を後にした。
ふたりきりの車内。
ふたりの会話はない。
ふたりきりになることが、久々で、ミニョは緊張していた。運転席のテギョンをチラリと見ては、すぐに視線を戻す。
テギョンは、ミニョが自分を見ていることには気付いていた。視線を感じて、そっちを見ると、すぐに、そっぽを向かれてしまう。
恥ずかしがっているのか、ミニョの耳が真っ赤に染まっていることもわかっていた。が、気に喰わないのか、口を尖らしていた。
せっかくの久々の再会
不機嫌なままでもいられず、テギョンは、口元を元に戻し、ミニョに尋ねた。
「……腹、減ったな。飯でも食うか?何、食いたい?寿司にするか?お前の好きな玉子、たくさん食べていいぞ」
テギョンは、ミニョを寿司屋に連れていく。
「海老とカニはやる。」
アレルギーの甲殻類を、ミニョの皿に置くテギョン。テギョンの皿には、ミニョの大好きな玉子がある。
恨めしそうに、口をすぼませ、玉子を、ジッと見つめるミニョ。
「はぁ……特別だ。玉子もやるよ」
「ありがとうございます。」
子どものように、嬉しそうに、口いっぱいに玉子の寿司を食べているミニョ。
そんな無邪気な笑顔を浮かべるミニョを見るのも、テギョンは、久々だった。
お腹いっぱいになったミニョは、疲れや時差のせいもあったのか、車の中で寝てしまう。
合宿所に車が着いても、ミニョは、起きない。
テギョンは、自分のシートベルトを外し、車の外に出て、回り込むと、助手席のドアを開け、まだ、ぐっすりと眠っているミニョのシートベルトを外した。
ミニョを横に抱きかかえると、前より軽くなったような気がした。
合宿所の中に入ると、テギョンは躊躇することなく、真っ直ぐ、自分の部屋へ向かい、ベッドに、ミニョを寝かした。
テギョンは、ベッドに座り、ミニョを、まじまじと見つめる。
指が、ミニョの長くなった髪に触れると、そのまま、頬へと滑り落ちる。
"……やっぱり、少し、痩せたかもしれないな。"
ミニョの頬を優しく撫でながら、テギョンは、顔を近付けた。
鼻と鼻が触れ合う距離でもミニョが、目を覚ますことはなかった。
テギョンが、ミニョの唇に優しく、触れるだけの口づけを落とす。
ミニョの寝顔を見ていたせいで、眠くなってきたのか、テギョンが、欠伸をひとつする。
ニヤリと笑うと、ベッドの中に潜り込んだ。
「お前がいないせいで、ずっと、寝不足だったんだぞ」
ミニョを抱き寄せ、ミニョのぬくもりを感じながら、テギョンも、久々に深い眠りに就いた。
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