「美男2」
「結婚前提のお付き合い」
*13*
社長室を出たテギョンは、ミニョの手を引いたまま、外のテラスに連れ出した。
テギョンは、ミニョと向かい合わせに立つと、大きく息を吐いた。
「……あのな、結婚についてだが……」
テギョンは、少し、後悔をしていた。
アン社長に、結婚について聞かれ、つい本音を話してしまったことを…。
それを聞いていたミニョは、きっと、驚き、戸惑っているに違いない。
ここは、しっかりと、言い聞かせておかないと…
テギョンは、咳払いをひとつすると、話しはじめた。
「お前と、結婚したいと思ってる。それは、本当だ。でも、まだ、すぐにしたいわけじゃない。」
"わかってます"と言う風に、ミニョが、真剣な顔で、コクコクと頷く。
「それに、お前は、今から、オレを残して、アフリカに行ってしまうんだからな。」
テギョンが、口角をあげ、皮肉を言うと、ミニョが、口をすぼめて、眉をひそめてしまう。
「それは、冗談だが……まぁ、オレたちが結婚するには、まず、周りの人間に、オレたちの結婚を認めてもらう許可が、必要だろ?
それに、ちゃんと、まだ、しっかりと、お前に、言ってないから…な。
とにかく、結婚は、まだ、先のハナシだ。あぁ、でも、記者会見では、"結婚を前提に付き合ってる"とでも、話しておくかな…」
テギョンが、イタズラを思い付いたように、無邪気な顔で笑っている。
"あぁ…どうしよう…なんか、急に、淋しくなってきちゃった……"
テギョンの笑顔を見ながら、急に、淋しさが込み上げてきてしまい、ミニョは、咄嗟に、ギュッと、鼻を押さえた。
「…なんだよ、急に」
テギョンが、ミニョのブタ鼻を見ながら、驚いて、口を尖らす。
鼻を押さえたまま、ミニョが、慌てて、テギョンから目を逸らすが、その目が潤んでいるのを、テギョンは、逃さなかった。
「おい、どうした?」
「いえ…なんでもない…です」
俯いたまま、首を横に振るミニョ。
「淋しくなってきたのか?」
「えっ…?」
ミニョが驚いて、テギョンを見る。
「ククッ…ブタウサギ、お前の心は、丸見えだぞ」
ブタ鼻の意味を知っているテギョンが、ニヤリと笑いながら、ミニョを引き寄せ、抱き締めた。
「ちょっと、ラブラブ中、邪魔して悪いんだけど、テギョン、記者会見の会場に移動よ。」
ワンコーディーに呼ばれ、テギョンが、舌打ちをする。
「会見が、終わるまで、待ってろよ」
テギョンは、ミニョに、そう言い残すと、テラスを出ていった。
★★☆☆
「結婚前提のお付き合い」
*13*
社長室を出たテギョンは、ミニョの手を引いたまま、外のテラスに連れ出した。
テギョンは、ミニョと向かい合わせに立つと、大きく息を吐いた。
「……あのな、結婚についてだが……」
テギョンは、少し、後悔をしていた。
アン社長に、結婚について聞かれ、つい本音を話してしまったことを…。
それを聞いていたミニョは、きっと、驚き、戸惑っているに違いない。
ここは、しっかりと、言い聞かせておかないと…
テギョンは、咳払いをひとつすると、話しはじめた。
「お前と、結婚したいと思ってる。それは、本当だ。でも、まだ、すぐにしたいわけじゃない。」
"わかってます"と言う風に、ミニョが、真剣な顔で、コクコクと頷く。
「それに、お前は、今から、オレを残して、アフリカに行ってしまうんだからな。」
テギョンが、口角をあげ、皮肉を言うと、ミニョが、口をすぼめて、眉をひそめてしまう。
「それは、冗談だが……まぁ、オレたちが結婚するには、まず、周りの人間に、オレたちの結婚を認めてもらう許可が、必要だろ?
それに、ちゃんと、まだ、しっかりと、お前に、言ってないから…な。
とにかく、結婚は、まだ、先のハナシだ。あぁ、でも、記者会見では、"結婚を前提に付き合ってる"とでも、話しておくかな…」
テギョンが、イタズラを思い付いたように、無邪気な顔で笑っている。
"あぁ…どうしよう…なんか、急に、淋しくなってきちゃった……"
テギョンの笑顔を見ながら、急に、淋しさが込み上げてきてしまい、ミニョは、咄嗟に、ギュッと、鼻を押さえた。
「…なんだよ、急に」
テギョンが、ミニョのブタ鼻を見ながら、驚いて、口を尖らす。
鼻を押さえたまま、ミニョが、慌てて、テギョンから目を逸らすが、その目が潤んでいるのを、テギョンは、逃さなかった。
「おい、どうした?」
「いえ…なんでもない…です」
俯いたまま、首を横に振るミニョ。
「淋しくなってきたのか?」
「えっ…?」
ミニョが驚いて、テギョンを見る。
「ククッ…ブタウサギ、お前の心は、丸見えだぞ」
ブタ鼻の意味を知っているテギョンが、ニヤリと笑いながら、ミニョを引き寄せ、抱き締めた。
「ちょっと、ラブラブ中、邪魔して悪いんだけど、テギョン、記者会見の会場に移動よ。」
ワンコーディーに呼ばれ、テギョンが、舌打ちをする。
「会見が、終わるまで、待ってろよ」
テギョンは、ミニョに、そう言い残すと、テラスを出ていった。
★★☆☆