「美男2」
*12*
「恋人宣言」
社長室のドアの前。
緊張した面持ちのミニョが、胸に手を当て、何度か、深呼吸をしている。それでも、テギョンと繋いだ手が震えていた。
テギョンが、ギュッと、"大丈夫だ"と言うように、強く、その手を握りしめた。
テギョンが、ドアをノックすると、ドアを開け、ミニョの手を引きながら、入っていく。
そして、そのまま、ソファーに腰かけた。
アン社長は、驚いていた。
ヒトに触れられることを嫌がる、あの、潔癖のテギョンが、ミニョの手を離そうともせずに、ずっと握ったままでいる。隣に座ってるミニョは、恥ずかしそうに、頬を真っ赤に染めていた。
「確かに」
…テギョンの恋人だ
アン社長は、納得したように、大きく頷いた。
「ミニョさん、お久しぶりです」
「お久しぶりです。アン社長」
ミニョが、ペコリと頭を下げた。
「アフリカにボランティアに行くと聞きましたが…」
「はい、今夜、行きます」
「ボランティアの期間は、どのくらいですか?」
「半年から、長くて、1年です」
「そうですか…」
アン社長が、しばし、考え込んでいる。
「なぁ、テギョン、付き合って、間もないほどに、遠距離になるんだぞ。お前は、待てるのか?」
アン社長が、真剣な顔で、テギョンを見ている。
「あぁ、待つと決めているし、コイツを手離す気は、ない。」
テギョンも、真っ直ぐと、アン社長を見ている。
「記者会見の後、色々と言われるし、また、ファンが激減するかもしれない。覚悟は、あるのか?」
「色々と言われようが、そんなものなんか、気にしない。なにがなんでも、コイツだけは、離したくない。ファンが減ったら、戻ってくるように、また、それ以上のモノを作り出すだけだ」
テギョンの本気に、少々、押され気味のアン社長が、つい、聞いてしまう。
「まさか、テギョン、結婚するとか言わないよな…?」
「結婚!?そんなの、まだ早いに決まってるじゃないか!!」
ミナムが聞き捨てならない言葉に、横から口を挟む。
「…したいと思ってる。」
ボソッと呟いたテギョンの発言に、ミニョは、テギョンを見つめ、目を見開いたまま、固まってしまう。
「はぁ!?」
ミナムは、呆れたような声を出している。
「いや、まだ、すぐというわけじゃない。色々とやらなければいけないことがある。コイツだって、アフリカに行かなければならない。……でも、結婚するなら、コイツしかいない。オレにとって、必要不可欠な存在だから…」
珍しく、照れてしまったのか、最後は、小さな声になってしまうテギョン。
「よし、わかった。テギョン、お前の本音もわかったし、なにより、本気だということがわかった。素晴らしいな、愛とは…。愛することにより、ヒトは変われるんだな。なんて、ハッピーなんだ。
記者会見は、お前の思う通りに答えていい。」
「あぁ」
「それと、ミニョさん、ボランティア活動とは、なんと素晴らしいことだ。良ければ、こちらも、貢献のために、何か、手伝いをしたいので、帰国したら、現地報告をしていただきたいのですが、よろしいですか?」
「はい、もちろん。よろしくお願いします。」
ミニョが、深々と、頭を下げた。
アン社長は、目を細めながら、まだ、手を繋いだままのふたりを見ていた。
★☆★☆
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「恋人宣言」
社長室のドアの前。
緊張した面持ちのミニョが、胸に手を当て、何度か、深呼吸をしている。それでも、テギョンと繋いだ手が震えていた。
テギョンが、ギュッと、"大丈夫だ"と言うように、強く、その手を握りしめた。
テギョンが、ドアをノックすると、ドアを開け、ミニョの手を引きながら、入っていく。
そして、そのまま、ソファーに腰かけた。
アン社長は、驚いていた。
ヒトに触れられることを嫌がる、あの、潔癖のテギョンが、ミニョの手を離そうともせずに、ずっと握ったままでいる。隣に座ってるミニョは、恥ずかしそうに、頬を真っ赤に染めていた。
「確かに」
…テギョンの恋人だ
アン社長は、納得したように、大きく頷いた。
「ミニョさん、お久しぶりです」
「お久しぶりです。アン社長」
ミニョが、ペコリと頭を下げた。
「アフリカにボランティアに行くと聞きましたが…」
「はい、今夜、行きます」
「ボランティアの期間は、どのくらいですか?」
「半年から、長くて、1年です」
「そうですか…」
アン社長が、しばし、考え込んでいる。
「なぁ、テギョン、付き合って、間もないほどに、遠距離になるんだぞ。お前は、待てるのか?」
アン社長が、真剣な顔で、テギョンを見ている。
「あぁ、待つと決めているし、コイツを手離す気は、ない。」
テギョンも、真っ直ぐと、アン社長を見ている。
「記者会見の後、色々と言われるし、また、ファンが激減するかもしれない。覚悟は、あるのか?」
「色々と言われようが、そんなものなんか、気にしない。なにがなんでも、コイツだけは、離したくない。ファンが減ったら、戻ってくるように、また、それ以上のモノを作り出すだけだ」
テギョンの本気に、少々、押され気味のアン社長が、つい、聞いてしまう。
「まさか、テギョン、結婚するとか言わないよな…?」
「結婚!?そんなの、まだ早いに決まってるじゃないか!!」
ミナムが聞き捨てならない言葉に、横から口を挟む。
「…したいと思ってる。」
ボソッと呟いたテギョンの発言に、ミニョは、テギョンを見つめ、目を見開いたまま、固まってしまう。
「はぁ!?」
ミナムは、呆れたような声を出している。
「いや、まだ、すぐというわけじゃない。色々とやらなければいけないことがある。コイツだって、アフリカに行かなければならない。……でも、結婚するなら、コイツしかいない。オレにとって、必要不可欠な存在だから…」
珍しく、照れてしまったのか、最後は、小さな声になってしまうテギョン。
「よし、わかった。テギョン、お前の本音もわかったし、なにより、本気だということがわかった。素晴らしいな、愛とは…。愛することにより、ヒトは変われるんだな。なんて、ハッピーなんだ。
記者会見は、お前の思う通りに答えていい。」
「あぁ」
「それと、ミニョさん、ボランティア活動とは、なんと素晴らしいことだ。良ければ、こちらも、貢献のために、何か、手伝いをしたいので、帰国したら、現地報告をしていただきたいのですが、よろしいですか?」
「はい、もちろん。よろしくお願いします。」
ミニョが、深々と、頭を下げた。
アン社長は、目を細めながら、まだ、手を繋いだままのふたりを見ていた。
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