「美男2」
「いざ、出陣!」
*8*
「おはよう、ミナム。」
「おはようございます、マ室長」
「ん?その声は…ミナム…じゃない?まさか、シスター?なぜ、また?」
「あぁ、それは…」
ミニョが、着替えを済まし、下に降りると、リビングには、メンバーを迎えに来た、マ室長の姿があった。マ室長の目には、ミナムにしか見えないが、本当は、ミナムの服を着た、ミニョだった。
マ室長は、ふたりが入れ替わっていることを知らないでいたため、シヌが、慌てて、事情を説明する。
「ミナムは、先に、事務所に向かわせたんだな。確かに、記者たちの目を欺くためには、この方法がいいかもしれないな」
シヌの説明に、ウンウンと頷きながら、マ室長が聞いていた。
マ室長が、事情を理解したところで、出発の時間になり、バンに乗り込む。
助手席にマ室長。
一番後ろの座席に、ジェルミとミニョ、左右の座席にテギョン、シヌ。
「今から、事務所に向かって、アン社長と打ち合わせ。午後、ホテルに移動して、記者会見。シスター、本日、夜の便の出発ですよね。時間になるまでは、事務所に待機していてください。空港までは、事務所の車で、間に合うように、送り届けますので、ご安心ください。」
「ありがとうございます。」
ジェルミ「お見送りは?」
「記者会見が、時間通りに終われば、ギリギリ時間に間に合うハズだ。ただし、メンバー全員が、空港に入れば、大パニックになるから、中には、入れないだろうな。」
「お見送りなんて…そんな、無理なさらなくても、大丈夫ですよ。ひとりで、行けますから。」
ミニョは、心配かけないように、ニコッと笑ってみせる。
「そんなの、ダメだよ。何も言わないで、いなくなっちゃうのは、もう、絶対、ダメだよ。ミニョを見送りたいんだ。ちゃんと、笑顔で、『いってらっしゃい』をしてあげたい。」
「オレも、ジェルミと同じ意見だよ。」
「ありがとうございます、ジェルミ、シヌヒョン。」
シヌが、涙ぐんでいるミニョの髪をクシャクシャに撫でた。
「ヒョンは…?お見送り、行くでしょ?」
「フン、当たり前だ。お前は、事故多発地帯だからな。最後まで、しっかりと見届けないと、何を起こすか、わからんからな。」
「ありがとうございます、ヒョンニム」
テギョンらしい言葉に、ミニョが泣きながらも、クスっと笑う。
「おい、そろそろ事務所に着くぞ。」
助手席に座っていたマ室長のその声に、ミニョは、慌てて、涙を拭う。
閉めきっていた遮光カーテンの隙間から、外を覗くと、事務所の前には、すでに、たくさんのマスコミとファン、野次馬たちで埋め尽くされていた。
ミニョは、たくさんの人々を見た途端、緊張で、身体を震わせている。
「おい、大丈夫か?何を聞かれても、何も話さなくていいからな。素通りしろ。いいな?」
テギョンが、緊張で身体を震わせているミニョに声を掛けた。
ミニョは、頷くだけで、精一杯。
「よし、行くぞ」
テギョンの声とともに、バンのドアが開いた。
★☆☆★
「いざ、出陣!」
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「おはよう、ミナム。」
「おはようございます、マ室長」
「ん?その声は…ミナム…じゃない?まさか、シスター?なぜ、また?」
「あぁ、それは…」
ミニョが、着替えを済まし、下に降りると、リビングには、メンバーを迎えに来た、マ室長の姿があった。マ室長の目には、ミナムにしか見えないが、本当は、ミナムの服を着た、ミニョだった。
マ室長は、ふたりが入れ替わっていることを知らないでいたため、シヌが、慌てて、事情を説明する。
「ミナムは、先に、事務所に向かわせたんだな。確かに、記者たちの目を欺くためには、この方法がいいかもしれないな」
シヌの説明に、ウンウンと頷きながら、マ室長が聞いていた。
マ室長が、事情を理解したところで、出発の時間になり、バンに乗り込む。
助手席にマ室長。
一番後ろの座席に、ジェルミとミニョ、左右の座席にテギョン、シヌ。
「今から、事務所に向かって、アン社長と打ち合わせ。午後、ホテルに移動して、記者会見。シスター、本日、夜の便の出発ですよね。時間になるまでは、事務所に待機していてください。空港までは、事務所の車で、間に合うように、送り届けますので、ご安心ください。」
「ありがとうございます。」
ジェルミ「お見送りは?」
「記者会見が、時間通りに終われば、ギリギリ時間に間に合うハズだ。ただし、メンバー全員が、空港に入れば、大パニックになるから、中には、入れないだろうな。」
「お見送りなんて…そんな、無理なさらなくても、大丈夫ですよ。ひとりで、行けますから。」
ミニョは、心配かけないように、ニコッと笑ってみせる。
「そんなの、ダメだよ。何も言わないで、いなくなっちゃうのは、もう、絶対、ダメだよ。ミニョを見送りたいんだ。ちゃんと、笑顔で、『いってらっしゃい』をしてあげたい。」
「オレも、ジェルミと同じ意見だよ。」
「ありがとうございます、ジェルミ、シヌヒョン。」
シヌが、涙ぐんでいるミニョの髪をクシャクシャに撫でた。
「ヒョンは…?お見送り、行くでしょ?」
「フン、当たり前だ。お前は、事故多発地帯だからな。最後まで、しっかりと見届けないと、何を起こすか、わからんからな。」
「ありがとうございます、ヒョンニム」
テギョンらしい言葉に、ミニョが泣きながらも、クスっと笑う。
「おい、そろそろ事務所に着くぞ。」
助手席に座っていたマ室長のその声に、ミニョは、慌てて、涙を拭う。
閉めきっていた遮光カーテンの隙間から、外を覗くと、事務所の前には、すでに、たくさんのマスコミとファン、野次馬たちで埋め尽くされていた。
ミニョは、たくさんの人々を見た途端、緊張で、身体を震わせている。
「おい、大丈夫か?何を聞かれても、何も話さなくていいからな。素通りしろ。いいな?」
テギョンが、緊張で身体を震わせているミニョに声を掛けた。
ミニョは、頷くだけで、精一杯。
「よし、行くぞ」
テギョンの声とともに、バンのドアが開いた。
★☆☆★