「fate」

*28*

「One Heart」


気が付いたら、病室のベッドにいた。
腕からは、点滴の管が、通っている。

"赤ちゃん…!!"

急に、思い出したように、お腹に、手を当てた。

「気がつきましたか?」

病室のドアをノック音と共に、白衣を着た女性が入ってくる。

「あ、あの、赤ちゃんは…?」

身体を、ゆっくりと起こす。

「危険な状態で、流産しかかっていたんです。」

"切迫流産"だと言われた。
この時期に、よくあるケースだと…
母親が、過度なストレスを受けたり、無理な生活をしていたりすると、胎児に影響を与えてしまう、という。

「お母さんとお腹の赤ちゃんは、一心同体なんです。お母さんが嬉しいと、赤ちゃんも一緒に喜ぶし、お母さんが悲しかったり、辛かったりすると、赤ちゃんも、お腹の中で、ストレスを感じて、苦しくなっちゃうんです。」

…そっか
お腹の赤ちゃんは、お母さんの気持ちが、すぐに、わかっちゃうんだね。

ごめんね。
苦しい思いさせて…。

お腹の赤ちゃんに、謝りながら、優しく、何度も、お腹を撫でる。

ごめんね。
あなたには、お父さんが、いないの。
これから、きっと、もっと、辛い思いをさせるかもしれないけど、大丈夫。
これからは、ちゃんと、あなたを守っていくから…。
あなたを守れるように、強くなるからね。


…ごめんなさい、テギョンさん。
赤ちゃんが、今、私のお腹の中に、います。
もう、貴方に会って、何も告げることが出来ませんが、ひとりで、産むことを決めました。
貴方には、決して、迷惑をかけませんから…。

私に、生きる希望をください。

そして、貴方は、どうか、私たちのことは忘れて、幸せに、暮らしてくださいね…。



☆★★☆

ミニョは、産むことを決意しました。
コメントを頂くと、皆さん、ミニョより、記憶を取り戻したときのテギョンを心配してるんですよね。
おかげで、悪魔のココロが芽生えちゃいましてね… (`∀´)
テギョンさんに、究極のモノでも、ご用意しようかと、企んでいますが、よろしいでしょうか…ね?
あぁ…石は、投げないでくださいね。すみません、すでに、お持ちの方、近くの川とか池に投げてくださいね。