短編

イケメン版

「カエルの王子様」

*2*


ミニョ姫とお城へと向かったカエル。
カエルのくせに、遠慮を知らないカエル。
その、傍若無人の態度は、お城にいるモノたちを、困らせてしまいます。

出された食事にも、カエルは、文句を言います。

「この料理は、マズイ!!」

とか、

「オレは、野菜がキライだ!!」

カエルは、ミニョ姫の召し使いはおろか、ミニョ姫も、少し、困惑してしまいます。

「姫さま、そろそろ、おやすみの時間ですよ」

少し俯き加減のミニョ姫を気づかい、召し使いは、ミニョを寝室へと連れていきます。
その後ろを、なぜか、カエルも付いていきます。

「おやすみなさいませ、姫さま」

寝室には、ミニョ姫とカエルだけ。

「あ、あの…カエルさん、私、寝ますので、お部屋から出て行ってほしいのですが…」

ミニョが、モジモジと困ったように、カエルに告げます。

「よし、ふたりきりになったな。お前に頼みがある。」

ミニョが、困っているのに、全く、お構い無しのカエル。

「頼み…ですか?その、頼みを聞いたら、出て行ってくれますか…?」

「あぁ」

カエルが、頷きます。

「……わかりました。では、どうぞ、申し付けくださいませ。」

意を決したように、頷くミニョは、カエルの話に耳を傾けます。

「実は、オレは、ある国の王子だ。」

疑うような目を、カエルに向けるミニョ。

「ウソじゃない!!魔法で、カエルの姿に変えられてしまったんだ!!治す方法は、ひとつ!!オレに、キスをしろ!!」



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のんびり更新してます。

あと、1話で終わります。