「ゴースト・エンジェル」

*21*

「タイムリミット」


朝、起きると、部屋の隅っこで、小さく丸まるように、眠っているアイツがいた。
身体が窮屈そうに見えても、気持ち良さそうに、スースーと規則正しい寝息をしている。

風が、窓のカーテンを揺らし、部屋に太陽の光が射し込んだとき、一瞬だけ、アイツの身体が透けて見えた。

"今のは、なんだ!!?"

それは、ほんの一瞬の出来事だった。
今は、また、アイツの姿は元に戻っている。

「おい!!起きろ!!」

アイツを、慌てて起こすと、眠たそうな目で、オレを見ている。

「…テギョンさん、まだ…すごく…眠いんです。お願い…もう…少し…寝かしてください…」

また、目が、ゆっくりと閉じてしまう。

…コイツに、異変が起きている。

「おはよう、テギョン」

ちょうど、シヌが部屋に入ってくる。

「おい、シヌ、コイツの様子がおかしいんだ!!」

シヌが、寝ているアイツの様子を見る。

「あんまり良くないね。力が弱まっている感じがする。タイムリミットが近付いているのかな…」

「…タイムリミット?」

「そう、ミニョが、この世とお別れする時間が迫っているんだ」

…お別れ?
コイツ、いなくなるのか…?
あまりにも突然のことで、信じられない自分がいた。

「とにかく、家に戻ろう。ジェルミ、起こさないと。」

シヌが、まだ寝ているジェルミを叩き起こす。

朝ごはんを食べて、もう一度、眠るアイツを、無理矢理、起こすと、車に乗り込んだ。

車に乗ると、また、アイツがウトウトと眠ってしまう。
オレの肩を枕の代わりにして…寄りかかる重さも何も感じなかったが、まだ、肩に何かが触れる感触は残っていた。

まだ、コイツは、ココにいる。

☆★☆★

ミニョのタイムリミットが迫ってきてしまいました。
テギョン、どうする…?

ちなみに、また、風邪っぴきです。鼻水が止まらない…。一体、ワタシは、今年は、何回、風邪ひくんだろ…?
・゜・(つД`)・゜・

皆さまも、体調には、十分、気を付けてくださいね。