イケメン版
「三銃士」
*64*
女王の間で、ダイヤの首飾りを探すテギョンたち。
「見つからなーーい!!やっぱ、女王様が持ってたんじゃない?」
ジェルミは、ハァーと大きなため息をつくと、床にべったり座ってしまいます。
カツン…カツン…カツンと廊下に響く足音。
探す手を止め、テギョンたち、足音に耳を澄ませます。
「…こっちに来るな」
テギョンが言ったとおりに、頑丈な扉が開けられ、中へと入ってくる人物。
「…ジェシン」
テギョンが、ジェシンを鋭い眼差しで見ています。
「…ファン・テギョン」
ジェシンは、唇をきつく噛むと、腰にある剣を鞘から抜きます。
テギョンも、剣を抜き、剣先を、ジェシンに向けます。
「シヌ、ジェルミ、お前らは、そのまま、奥の部屋に進み、首飾りを探せ。」
テギョンが、冷静な声で、ふたりに指示を出すと、ふたりは頷き、奥の部屋へと向かいます。
対峙するジェシンとテギョン。
「テギョン、オレは、お前を、絶対に許さない!!」
ジェシンが、テギョンに向かって、素早く、剣を振ります。
「…ジウォンのことか」
テギョンも、ジェシンの攻撃をかわすと、攻撃を仕掛けます。
キィーン!!!
剣同士が交差する金属音。
「あぁ…もちろん。お前には、罪を償ってもらわないとな…」
ジリジリ…と、ジェシンがテギョンに詰め寄ります。
「…ジウォンに対しては、悪いと思っている…」
テギョンが、力を入れて、ジェシンを押し返します。
「お前が、ジウォンを殺したんだ!!!ジウォンに事故を起こさせ、身体を不自由にさせ、心を追いつめ、苦しめた。手を出して殺したのと同然の罪じゃないか!!」
"…あぁ、わかってるさ。オレが、ジウォンを苦しめたんだ…オレにさえ、会わなければ、アイツは、幸せだったかもしれない…"
テギョンの剣を持つ力が、一瞬、弱まります。
ジェシンが、隙をついて、テギョンを狙います。
「覚悟しろ!!ファン・テギョン!!死んで、償え!!!」
"死んで、地獄に墜ちれば、罪が消えて、楽になるかもしれない"
テギョンは、抵抗する力さえも失い、崩れ落ちてしまいます。
「待って!!!」
突然、扉が開き、テギョンの元に誰かが駆け込んできます。
「ジェシンさん、ダメです。テギョンさんを殺しても、ジウォンさんは、きっと、喜びません。」
ミニョが、テギョンを庇うように、ジェシンの前に、立ちはだかります。
「ミニョさん、そこを退いてください!!」
イヤイヤをするように、首を振るミニョ。
ジェシンが、剣先で、ミニョの肩を狙います。
「退け!!」
ジェシンが、いつになく低い声で、ミニョを脅します。
また、首を振るミニョ。
ジェシンが、少し力を入れて、ミニョの肩を剣で突き刺します。
すぐに流れ出す鮮血が、シャツに赤い染みをつくります。
「何をされても、私は、退きません!!
…ジェシンさん
憎しみから、何も生まれません。生まれるのは、負の心だけです。
心から深く愛するヒトをこの世から亡くし、生き返らしたいと強く願っても、その幸せだった時間(とき)を、少しでも巻き戻したいと願っても、残念ながら、誰も、叶えることは出来ません。それは、神様さえも、不可能なことなのですから…。
ただ、その亡くなったヒトを思う気持ちは、自分が生きているかぎり、永遠に続きます。ジェシンさんがジウォンさんを思う気持ちも、あなたが生きているかぎり、永遠です。テギョンさんにも、ジウォンさんを思う、同じ気持ちがあると思います。
ジェシンさんが見えていない深い場所で、テギョンさんは、今も、十分に苦しんでいると思います。
苦しみを背負いながら、今を生きています。
…テギョンさんは、冷たく見えて、実は、優しいとこもあるんです。
…だから…だから…
…お願いです。
テギョンさんを…殺さないでください。」
ミニョが、ボロボロと涙の粒を溢しながらも、真っ直ぐ、ジェシンを見つめ、切実に訴えます。
ジェシンに刺された肩からは、ポタポタ…と血が地面に落ちています。
項垂れていたテギョンが、それに気付き、ミニョを見上げます。
刺された肩が痛いはずなのに、ミニョは、両手を広げたまま、動こうとしません。
"コイツは、オレを守ってくれているのか…?"
自分を守るミニョの姿が、とても眩しく、神々しく、テギョンの目に映っていました。
★☆★☆
クライマックスに向けて、いつも以上に長い文になってしまいましたぁ
m(。_。)m
…実は、アクションシーン、書くの苦手なんですよ…緊迫感を出したいのに、全然、出てないですねぇ…あぁ、ごめんなさい。m(;∇;)m
「三銃士」
*64*
女王の間で、ダイヤの首飾りを探すテギョンたち。
「見つからなーーい!!やっぱ、女王様が持ってたんじゃない?」
ジェルミは、ハァーと大きなため息をつくと、床にべったり座ってしまいます。
カツン…カツン…カツンと廊下に響く足音。
探す手を止め、テギョンたち、足音に耳を澄ませます。
「…こっちに来るな」
テギョンが言ったとおりに、頑丈な扉が開けられ、中へと入ってくる人物。
「…ジェシン」
テギョンが、ジェシンを鋭い眼差しで見ています。
「…ファン・テギョン」
ジェシンは、唇をきつく噛むと、腰にある剣を鞘から抜きます。
テギョンも、剣を抜き、剣先を、ジェシンに向けます。
「シヌ、ジェルミ、お前らは、そのまま、奥の部屋に進み、首飾りを探せ。」
テギョンが、冷静な声で、ふたりに指示を出すと、ふたりは頷き、奥の部屋へと向かいます。
対峙するジェシンとテギョン。
「テギョン、オレは、お前を、絶対に許さない!!」
ジェシンが、テギョンに向かって、素早く、剣を振ります。
「…ジウォンのことか」
テギョンも、ジェシンの攻撃をかわすと、攻撃を仕掛けます。
キィーン!!!
剣同士が交差する金属音。
「あぁ…もちろん。お前には、罪を償ってもらわないとな…」
ジリジリ…と、ジェシンがテギョンに詰め寄ります。
「…ジウォンに対しては、悪いと思っている…」
テギョンが、力を入れて、ジェシンを押し返します。
「お前が、ジウォンを殺したんだ!!!ジウォンに事故を起こさせ、身体を不自由にさせ、心を追いつめ、苦しめた。手を出して殺したのと同然の罪じゃないか!!」
"…あぁ、わかってるさ。オレが、ジウォンを苦しめたんだ…オレにさえ、会わなければ、アイツは、幸せだったかもしれない…"
テギョンの剣を持つ力が、一瞬、弱まります。
ジェシンが、隙をついて、テギョンを狙います。
「覚悟しろ!!ファン・テギョン!!死んで、償え!!!」
"死んで、地獄に墜ちれば、罪が消えて、楽になるかもしれない"
テギョンは、抵抗する力さえも失い、崩れ落ちてしまいます。
「待って!!!」
突然、扉が開き、テギョンの元に誰かが駆け込んできます。
「ジェシンさん、ダメです。テギョンさんを殺しても、ジウォンさんは、きっと、喜びません。」
ミニョが、テギョンを庇うように、ジェシンの前に、立ちはだかります。
「ミニョさん、そこを退いてください!!」
イヤイヤをするように、首を振るミニョ。
ジェシンが、剣先で、ミニョの肩を狙います。
「退け!!」
ジェシンが、いつになく低い声で、ミニョを脅します。
また、首を振るミニョ。
ジェシンが、少し力を入れて、ミニョの肩を剣で突き刺します。
すぐに流れ出す鮮血が、シャツに赤い染みをつくります。
「何をされても、私は、退きません!!
…ジェシンさん
憎しみから、何も生まれません。生まれるのは、負の心だけです。
心から深く愛するヒトをこの世から亡くし、生き返らしたいと強く願っても、その幸せだった時間(とき)を、少しでも巻き戻したいと願っても、残念ながら、誰も、叶えることは出来ません。それは、神様さえも、不可能なことなのですから…。
ただ、その亡くなったヒトを思う気持ちは、自分が生きているかぎり、永遠に続きます。ジェシンさんがジウォンさんを思う気持ちも、あなたが生きているかぎり、永遠です。テギョンさんにも、ジウォンさんを思う、同じ気持ちがあると思います。
ジェシンさんが見えていない深い場所で、テギョンさんは、今も、十分に苦しんでいると思います。
苦しみを背負いながら、今を生きています。
…テギョンさんは、冷たく見えて、実は、優しいとこもあるんです。
…だから…だから…
…お願いです。
テギョンさんを…殺さないでください。」
ミニョが、ボロボロと涙の粒を溢しながらも、真っ直ぐ、ジェシンを見つめ、切実に訴えます。
ジェシンに刺された肩からは、ポタポタ…と血が地面に落ちています。
項垂れていたテギョンが、それに気付き、ミニョを見上げます。
刺された肩が痛いはずなのに、ミニョは、両手を広げたまま、動こうとしません。
"コイツは、オレを守ってくれているのか…?"
自分を守るミニョの姿が、とても眩しく、神々しく、テギョンの目に映っていました。
★☆★☆
クライマックスに向けて、いつも以上に長い文になってしまいましたぁ
m(。_。)m
…実は、アクションシーン、書くの苦手なんですよ…緊迫感を出したいのに、全然、出てないですねぇ…あぁ、ごめんなさい。m(;∇;)m