イケメン版

「三銃士」

*57*




ミナムは、突然、背後から、口を塞がれてしまいます。

"うぅ…どうしよう…苦しい…声が…出ない…"

ミナムは、必死に抵抗をしてみますが、力で敵うわけもなく、ジタバタともがくミナムは、腹に一撃を喰らってしまい、そのまま、気を失ってしまいます。

ミナムが、次に、気付いたときは、鉄の柵で囲まれた牢屋の中、冷たい地面に横たわっていました。
ミナムが、起き上がって、キョロキョロと辺りを見回します。

「…気付きましたか?コ・ミニョさん」

ミナムは、声がする方に、顔を向けます。

「久しぶりですね。この前は、約束を破ってしまい、申し訳ありませんでした。」

そこには、温和な笑顔を向けるジェシンの姿がありました。

「…ココは、どこですか?」

ミナムは、少し怯えたような目で、ジェシンを見ています。

「ココは、我が国のファラン女王の城の地下牢です。アナタを、この地下牢に、幽閉させていただきました。手荒なマネをしてしまい、申し訳ありません。偵察に行った者が、不審な人物を見つけたとの報告があり、連れてくるよう指示をしたんです。近々、三銃士が、我が国に、攻めてくるという情報も入っていたんで、念のため…。まさか、連行されたのが、アナタだったとは…。」

残念そうにため息をつくジェシン。

「今度は、私が質問しますね。アナタは、どうして、"男装"をしているのですか?三銃士と何か、関係があるのですか?」

温和な笑顔から、一転、冷ややかな視線をミナムに向けるジェシン。

ミナムは、ジェシンの怖いほどに感じる冷たい視線に怯えてしまい、何度か、落ち着かせるよう、大きく深呼吸を繰り返します。

「…私は、行方不明になった兄を探すため、兄の代わりに、男装をして、アン王の騎士団に入団しました。前、貴方に話したことに、嘘は、ひとつもありません。」

ミナムは、真っ直ぐとした瞳で、ジェシンを見ます。

「では、三銃士とも知り合いですか?」

「……」

口を固く閉ざしてしまうミナム。しかし、ジェシンは、勝ち誇ったような笑みを浮かべます。

「アナタは、わかりやすい方ですね。あの船着き場の近くに、いるってことですね。」

「……」

ミナムは、目をジェシンから逸らすと、辛そうに目を潤ませ、唇を、ギュッと噛んでいます。

「心配いりませんよ。こちらから、手出しは、しません。彼らが来てくれますからね。まだ、夜明けまで時間があるので、少し、話をしましょうか?」



★☆★☆

ミナム、敵に、捕まってしまいました。
((((;゜Д゜)))

カゼっぴき継続中でございます(´Д`)

皆さまも、どうか、目まぐるしく変わるお天気に惑わされないよう、お身体には、お気をつけ下さいませ。
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