イケメン版

「三銃士」

*45*




ミナムの体調も回復し、翌朝、出発の朝を迎えます。

「ご心配かけて、すみませんでした。」

テギョン、シヌ、ジェルミに頭を下げるミナム。

「大丈夫か?無理するなよ」

シヌが、ミナムに微笑みながら、頭を優しく撫でます。

「はい、もう大丈夫です。頑張ります!!」

ミナムが、胸の前で、ギュッと拳を作ります。

にこやかに会話をしているシヌとミナムを、テギョンが、つまらなさそうに、口を尖らしながら、見ています。

「とっと、出発するぞ!!」

少し怒ったようなテギョンの声に、ビクンと反応するミナム。

テギョン、シヌ、ジェルミは、馬屋に行くと、自分の愛馬に跨がりますが、自分の馬がないミナムは、困ったように、口をすぼめています。

「ねぇ、ミナムが乗る馬ないんだけど、どうするの?」

ジェルミが、テギョンに聞きます。

「あ、あの、ボク、馬に乗ったことないんで、歩いていきます」

テギョンが答える前に、ミナムが、首と両手をブンブン横に振りながら、答えます。

「まだ、病み上がりだろ?一緒に乗ってくか?」

白馬に乗ったシヌが、ミナムに聞きます。
ミナムが、テギョンをちらりと見ると、"勝手にしろ!!"と、不機嫌な顔をしています。

「だ、大丈夫です。足には自信がありますから。近くまでなら、舟でも行けるはずです」

ミナムは、申し訳なさそうに、ペコペコと、シヌに頭を下げます。

「そんなことしてたら、着く頃には、夜が明けてるぞ」

テギョンが、フンと鼻で笑います。
ミナムが、頬を膨らまして、テギョンを不満そうに見ています。
ハァーと、テギョンが、大げさに、面倒くさいとでも言うように、ため息をつきます。

「さっさと、乗れよ。時間の無駄だ。」

ミナムを、自分の馬に乗るよう、促します。

なんとか、自力で、テギョンの後ろに跨がるミナム。

「振り落とされるなよ」

テギョンが、ミナムに、そう言うと、手綱を引きます。

勢いよく、馬が走り出し、慌てて、テギョンの背中にしがみつくミナムを
、テギョンが、密かに、口角をあげて笑っていたのを、ミナムは気付くことはなく、「すみません」と何度も謝っていました。

シヌは、そんな、テギョンとミナムの姿を、不思議そうに、首を傾げながら見ていました。

"テギョンが、変わった気がする…前まで、ミナムを拒否して、突き放してたのに…何が、あったんだ…?"

夜近くになって、4人は、やっと、隣国付近の小さな村に着きます。

しばらくの間、宿屋に泊まることになり、一人部屋での宿泊の手続きをしますが…

「申し訳ございません、お客様。ただいま、二人部屋しか空いておらず、相部屋になりますが、よろしいでしょうか?」

宿屋の主人が、頭を下げます。

「だってよ、どうする?オレは、構わないよ…お腹空いたし、早く、寝たい…。」

ジェルミが、疲れたような顔をしています。

「オレも、大丈夫。ミナムは、どうする?誰と相部屋にする?ミナムが、決めていいよ。」

シヌが、ミナムに聞きます。
ミナムが、困ったように、口をすぼませ、目を白黒させています。

"どうしよ…どうしよ…"


「ミナムぅ…早く、誰にするか、決めて。眠いよぉ…疲れたよぉ…」

ジェルミが、ミナムを急かします。

ミナムが、3人を見ると、ギュッと目を瞑り、指を差します。

ミナムの真っ直ぐ差した指の先には…。



☆☆★☆

いつもより、長くて、すみません。キリが良いとこまでと言うことで…。

さぁ、誰でしょうねぇ…
?(´m`)
テギョンが、少しずつ、ミナム(ミニョ)に近付きはじめましたよ。
表で、イヤイヤに拒否りながら、ハァーって、面倒くさそうにため息ついて、実は、裏で、ほくそ笑んでるテギョンさん…キライではないですよ。(笑)

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