イケメン版

「三銃士」

*38*




ミニョは、ひどく落ち込んでしまったせいか、急に、疲れを感じてしまい、重い身体を引きずりながら、寄宿舎へと帰っていきました。

寄宿舎に着いた頃には、すでに真夜中で、寄宿舎の中は、シーンと静まり返っていました。
ミニョは、一旦、自室に戻ると、着替えを手にし、浴室へと入っていきます。
少し熱めのシャワーを浴び、寝間着に着替え、ろくに頭を乾かさず、自室に戻っていきます。

ベッドに横になり、布団を頭まですっぽりと被ると、目をギュッと閉じました。

翌朝。
ミニョは、一睡も出来ないまま、朝を迎えます。

ミニョは、寝不足のせいか、頭痛を感じていました。
それでも、ベッドから起き上がり、顔を洗うと、食堂に向かいます。

すでに、食堂では、シヌとジェルミが、朝ごはんを食べていました。

ミジャおばさんに、朝ごはんを用意してもらっても、食欲もなく、少し食べただけで、残してしまいます。
見るに見かねてシヌが、ミナムに声を掛けます。

「ミナム、なんか、顔色が悪いな、大丈夫か?」

「あ…すみません。大丈夫です。ちょっと、疲れたみたいで…」

ミナムが、席から立ち上がると、一瞬、立ちくらみがして、フラッと身体がよろけてしまいます。

「危ない!!」

咄嗟にシヌが、ミナムの身体を抱くように支えます。

いつものように、シャワーを浴び、食堂へと水を取りにきたテギョンが、目を丸くしながら、ふたりを見ています。

「何してるんだ?」

テギョンの怒っているような低い声に、ミナムが驚いて、シヌから、慌てて身体を離します。

「おはよう、テギョン。」

何事もなかったように、挨拶をするシヌに、テギョンが、不機嫌そうに、口を尖らせます。

「ミナム、体調が悪いようだったら、少し寝てるといいよ」

シヌが、ミナムに、優しい笑顔を向けると、頭を撫でます。
テギョンは、腕を組みながら、シヌの様子を見ていました。

"シヌは、コ・ミナムが女だと知っているのか…?"


☆★☆☆