イケメン版

「三銃士」

*27*




ミニョは、夜になって、ようやく寄宿舎の前まで戻ってきましたが、中に入るのを躊躇し、その場をずっと、右往左往していました。

その時、扉がガチャリと開きます。
ミニョはその音に驚いて、肩をビクッとすくませました。

「…ミナム、こんな時間まで、何処をほっつき歩いていたんだ?探してたんだぞ?」

シヌは、ミナムの持っていた荷物が、目に入りますが、気付かないふりをすると、ミナムの背中をポンポンと押し、中へと入るよう促しました。

「さぁ、早く、中に入って、部屋に戻るんだ」

「…はい」

ミナムは、小さな声で返事をし、部屋に戻ります。

荷物を置くと、ベッドに横になりました。

「明日は、テギョンさんと話をしないと…」

ミナムは、明日のことを考えると、不安になり、眠れなくなり、ゴロゴロと、何度も寝返りを打ちます。

ミナムが眠りにつく頃には、空が明るくなっていました…。


そして翌朝、ミナムが朝早くに、目を覚ますと、テギョンの部屋に向かいます。

何度か深呼吸を繰り返し、部屋のドアをノックします。

何度かドアをノックしても、返事がありません。
ミナムが、仕方なく、出直そうとした時、ドアが開きます。

「朝から、誰だ!!うるさい!!」

ドアから顔を出したテギョンの顔は、低血圧で顔色がいつもより悪くなっています。

「…あ、テギョンさん、お、おはようございます」

大きな声で、挨拶をするミナム。

「コ・ミナム、何しにきた?昨日、出て行けと言ったはずだが…」

低い唸るような声をあげるテギョン。

「はい、でも、ココにいなきゃいけない理由があるんです。」

怯むことなく、負けじとミナムが、テギョンと顔を合わせます。

テギョンが、睨むようにミナムを見ると、強引にミナムの腕を引っ張ると、部屋に入れます。

テギョンの強い力で引っ張られたミナムは、勢い余って、壁へと押し付けられてしまいます。

「う…痛っ」

頭をぶつけて、小さなうめき声をあげるミナム。

テギョンは、痛がるミナムをよそに、壁へと追い込みました。



★☆★☆

再びピンチ!!テギョンに追い込まれたミナムです…。((((;゜Д゜)))