イケメン版

「三銃士」

*19*




その頃、シヌは、二日酔いのミナムのためにお茶を淹れ、ミナムの部屋に運ぼうと廊下を歩いていました。
その時、テギョンの怒鳴り声が浴室から聞こえ、テギョンが怒り任せに、ドアを蹴るように開け、浴室を出ていく後ろ姿を、シヌは黙って見ていました。

"バレちゃったみたいだな…"

小さなため息をついたシヌが、浴室のドアを開けると、そこには、背中を丸めて小さく踞っているミナムの姿がありました。
膝を抱え、泣いている顔を隠しているミナム、時折、小さな頭を揺らし、しゃくりあげるような泣き声が聞こえます。

「……コ・ミナム、大丈夫か…?」

シヌがミナムの前に跪くと、声を掛けます。

ミナムは、肩をビクッと震わせると、慌てて、涙で濡れた顔を、手の甲で拭います。

「……はい、すみません。大丈夫です…」

俯いたままのミナムが、微かに声を震わせながら、立ち上がります。

シヌは、両手をギュッと握りしめます。そうしなければ、ミナムの小刻みに震わせる、頼りなさげな小さな肩を抱いてしまいそうだったのです。

「ミナム、部屋に行こう。温かいお茶を淹れてあげるから」

身体を小刻みに震わせながら、その場を動こうとしないミナム。
シヌは、小さなため息をつくと、ミナムの頭を、わざと乱暴に、ぐしゃぐしゃに撫で、ミナムに、笑顔を見せました。

「おいで。大丈夫だから」


シヌは、ミナムが、ゆっくりとコクンと頷いたのを確認すると、部屋へと向かいました。



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怒り爆発(*`Д´)ノ!!!テギョンさんの後には、やっぱり、優しいシヌヒョンの登場でございます。