イケメン版
「三銃士」
*13*
「おい!!コ・ミナム!!いつまで、突っ立ってるんだ!!行くぞ!!!」
呆然と突っ立っているミナムに、怒り気味のテギョンが声を掛けます。
「あっ、はい。」
ミナムが、長いスカートの裾を持ち上げると、テギョンたちを追います。
また、来た道を戻って、城へと帰っていきます。
テギョンは、手紙を持ち、ヘイ姫の所を訪れます。
「ヘイ様、手紙を預かってきました。」
ヘイ姫に手紙を渡すテギョン。
「ありがとうございます。テギョン様。ご足労かけて、すみませんでした。」
「今日、隣国の騎士のジェシンと会いました。」
テギョンが、探るような目で、ヘイ姫を見ます。
「…そうですか」
ヘイ姫は、顔色も変えず、平然とした顔で答えます。
「隣国ご出身だと…」
「えぇ」
「ジェシンから聞きました。ジェシンとは、どのようなご関係で…?この手紙の赤ロウは、確か、隣国の印。」
ヘイ姫が、睨むような目で、テギョンを見ています。テギョンも、ヘイを見据えています。
「テギョン様は、私をスパイだと疑っているのですか?」
「いいえ、隣国の良くない噂は、よく聞くので、気に障ったようで、大変、失礼しました」
テギョンが頭を下げ、部屋を出ていきます。
ひとり残ったヘイ姫が、チッと舌打ちをします。
テギョンが出ていったドアを睨んでいます。
「噂通りね。ファン・テギョン。あなたの目は、節穴じゃないみたい。気をつけないと。」
★☆★☆
ヘイが正体をバラしはじめました。