イケメン版

「三銃士」

*12*




ジェシンの視線が、上へと向き、テギョンの視線とぶつかります。

「これは、これは、英雄、ファン・テギョン殿」


ジェシンが笑みを見せながら、テギョンに頭を下げます。

「ジェシン、貴様、何しに来たんだ…?」

テギョンの鋭い眼光が、ジェシンを捕らえています。。

「我が国のご出身のユ・ヘイ様のご様子をうかがいに。」

「残念だったな。ココに、ユ・ヘイ様はいない。用が済んだなら、とっとと、ココから去れ。」

今にも、腰にある剣を抜きそうな、テギョンに対し、冷静なジェシン。


「それは、仕方あるまい。残念だが、こんな狭い場所で、お前と争う気はない。」

ジェシンの視線が、ふと、三銃士の後ろにいるミナムへと向かいます。


"どこかで、見覚えのある顔だな…"

ジェシンが、ゆっくりとミナムに近づきます。

「初めて、お目にかかりますね。お名前は?」


「えっと…ミニョと申します」

「そうですか、ミニョ様。また、お会いしましょう。」

ジェシンが、柔和な笑みを見せながら、ミナムの手を取ると、甲に、そっと口づけをします。

そして、黒いマントを翻しながら、目の前を去っていくジェシンにも気づかない、ミナムは、目を、真ん丸くしながら、そこに突っ立っていました。



☆★☆★

ジェシン、テギョンより紳士的。
女性には、優しいんです。