イケメン版

「三銃士」

*8*




テギョンが、騎士団の集会場に戻ると、シヌとジェルミを呼び出し、報告をする。


「明日、新しい任務がある。ヘイ姫の代わりに、手紙を届けなければならない。場所が隣国付近の町。受取人には、ヘイ姫が行くと言っているようだが、危険すぎる。ヘイ姫の代わりになる者を連れていく。誰か、代わりになる女はいないか?」


シヌ「さすがに、一般市民を連れていくわけにはいかないだろ…。」

ジェルミ「じゃあ、騎士団の誰かに、女装させるとか…」

テギョンが、騎士団の男たちを見回しますが、首を横に振ります。

「いや、すぐにバレるに決まってる」

「ちょっと、待って。適任のヤツがいた。連れてくるから!!」

ジェルミが、満面の笑みを見せると、席を立った。

すぐに、ジェルミが、グイグイと腕を引っ張りながら、連れてきたのは、「コ・ミナム」だった。


「あぁぁ!!!お前!!!風呂場でぶつかったヤツだな!!」

テギョンが、ミナムを指差します。

「その節は、大変、失礼しました。コ・ミナムです。よろしくお願いします。」

ミナムが、テギョンに頭を下げます。

「コイツなら、バレないんじゃない。中性的な顔立ちだし…チビだし…」

ジェルミが言っていることが、イマイチ、理解出来ないミナムは、不思議そうに、首を傾げます。


「お前に、やってもらいたい任務がある。」

テギョンが、鋭い眼差しで、ミナムを見ます。

「はい。」

元気よく返事をするミナム。

「お前に、ヘイ姫の代わりとして、任務に参加してもらう。」

「姫様の代わり…ですか??」

「お前に女装してもらう!!!」

「えぇぇぇぇ!!!!!」



★☆★☆

初任務が「女装」って…。