イケメン版

「三銃士」

*6*




テギョンと目が合ってしまい、慌てて逸らすミナム。

「何してるんだ。重いんだよ。早くどけ!!」

「あぁ、すみません。」

あたふたするミナムに、ギロッと睨む、鋭い眼差し。
ミナムは、急いで、体を起こします。

「何、してるんだ。早く、ココから出てけよ。邪魔だ」

テギョンが、口を尖らせ、不機嫌な顔をしている。

「す、すみません。」

ミナムは、ペコリと頭を下げると、脱衣室を出ていきます。

"はぁ…ビックリしたぁ…心臓が、まだ、ドキドキしてる…キレイな顔をしてるのに、とても怖いヒトだったわ…"

まだドキドキしている心臓に手を当てながら、ミナムは、部屋へと戻っていく。

部屋に戻ると、そこには、先客がいた。

「おはよう。気分は、大丈夫か?」

椅子に座っているシヌの姿があった。
ミナムが不思議そうな顔をしている。

「昨日、酔っぱらってただろ?酔っぱらって、眠ったお前を、ココまで運んだんだ」

「あぁ…そうだったんですか…重かったですよね…すみませんでした。」

頭を深々と下げるミナムに、シヌがクスッと笑う。

「"男"のわりには、意外と軽かったから、大丈夫だったよ。」

わざと、"男"を強調して言うシヌに、全く気付きもしないミナム。


「あのぉ…ココは…?」

「騎士団が借りてる下宿屋さ。ココは、お前の部屋だ。ここの下宿屋のミジャさんが、騎士団の身の回りの世話をしてくれているんだ。」

「そうなんですか。」

「聞きたいことがあったら、オレに聞けばいいさ。」

「ありがとうございます。シヌさん、助かります。」

ミナムが、ニッコリ笑うと、頭を下げた。


「そうだ。コレ、二日酔いに効くお茶だ。飲むといい。あと、午後イチで、集会があるから、遅れずに来るように」

「はい」

ミナムが、元気良く返事をすると、シヌが、ミナムの頭をぐしゃぐしゃに撫で、部屋から出ていった。



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