イケメン版

「三銃士」

*2*

「3人の英雄」


ここは、アン王の城に隣接された騎士団の本拠地。


たくさんの騎士、銃士がいる中に、一際、目立つ3人がいます。


ガツガツとおいしそうに、大きな特大ピザを食べる、金髪の青年。彼の名は、「ジェルミ」

その隣で、片手に、分厚い本、もう片方に、ティーカップで、優雅にお茶を飲む、茶髪の青年。彼の名は「カン・シヌ」

ひとり、離れた場所に、腕組みをして、目を閉じ、座っている、黒髪の青年。彼の名は、「ファン・テギョン」

彼ら、この国で知らない者がいないほどの有名人で、数々の戦いを勝ち取ってきた英雄。


人は、彼らのことを「三銃士」と呼んでいました。


「ねぇ、最近、王様から召集が、かからないよねぇ?」

ジェルミが、また、ピザを一枚、口の中に入れます。

「今日は、確か、騎士団の受付終了の日…。」

シヌが、本から目を離さず、つぶやきます。

「ねぇ、どんなヤツが入ってくるか、見に行かない?」

「ジェルミ、あまり期待するな。入ってきても、すぐに弱音を吐いて逃げるヤツの方が多いに決まってる。」

「それは、テギョンが、厳しすぎるからだろ?」


「シヌ、甘いこと言うな。自分の命は、自分で守るのが当たり前だ。そのためには、日々の特訓が必要だろ。」

フンと鼻で笑いながら、片端の口をあげるテギョン。

「さすが、テギョン兄貴。でも、ちょっと、気になるから、やっぱり、見に行ってくるよ」


ジェルミが、最後に一枚残ったピザを口に押し込むと、騎士団の訓練所に向かいました。


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