『happiness』

「gift」

*5*



なんとか、練習が終わり、テギョンは、一応、アン社長にも伝えるため、社長室にいた。


「社長、子どもが出来ましました。」


そこに居合わせていた、マ室長とワンが、唖然としながら、テギョンを見ていた。

「コングラチュレーション!!!テギョン!!そうか、お前が、パパかぁ」

アン社長が、嬉しそうにバシバシとテギョンの肩を叩いてる。


「ありがとうございます。」

テギョンが、痛さに顔を歪めながら、アン社長に頭を下げた。

隣で、メガネを外して、泣いているマ室長

「なぜ、アンタが泣いてんの?」

ワンが、マ室長の背中をバシバシ叩きながら、テギョンに質問をする。

「今、何ヵ月なの?」

「まだ、6週目らしい。」

「6週目って、まだ、これからじゃない…ミニョは、大丈夫なの…?」

「あぁ、まだ大丈夫みたいだ。」

「これから、きっと大変よ。つわりとか…精神的にもツラくなるみたいだし…あんまり無理させちゃダメよ。」

「あぁ、わかってる」


テギョンは、家に帰ると、ミニョが、出迎える。

「お帰りなさい。」

「あぁ、大丈夫だったか…?」

「はい。今日、お兄ちゃんから電話が来たんですよ。妊娠したのかって…」

「あぁ、知ってる。オレが話したからな。あと、シヌとジェルミ、社長とマ室長、ワンコーディーには話してある。父と母には、メールで知らしておいた」


「そうですか。先ほど、ファランさんから電話が来ました。おめでとうって…」

テギョンが、ソファーに座ると、ミニョもその隣に座る。


「そっか…不思議だな…この中に、新しい命があるなんて…」

テギョンは、そっとミニョのお腹に手を添える。

「そうですね。まだ、信じられませんね。」

ミニョも微笑むと、テギョンの手に自分の手を重ねた。

「大事にしような…。」

テギョンがミニョを優しく抱き締める。

ミニョが嬉しそうに涙をこぼしながら、頷いた。


"ありがとう。私をママに選んでくれて…これから、大事に、育てていくからね。よろしくね"


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