短編

イケメン版「美女と野獣」

*最終話*



いつの間にか、雨が止み、辺り一面が、真昼のように明るくなりました。


まぶしい光が、テギョンの身体を包み込みます。


野獣の姿をした、テギョンの身体が、元の人間の姿に戻っていきます。


テギョンが、ゆっくりと目を開けます。
その目は、黒く輝いています。

テギョンは、身体を起こすと、ミニョを抱き締めました。


「お前のおかげで、魔法がとけたんだ…ありがとう…ミニョ…愛してる」


「…はい、私も愛してます」

ミニョが、頬を赤く染めながらも、嬉しそうに、テギョンを見つめ、うなずきます。

テギョンが、嬉しそうに微笑むと、ミニョの頬に、手を添え、優しく口づけをします。

あたたかな光に包まれ、ふたりの幸せそうな姿を、元の人間の姿に戻った、マ執事、ミジャ、ジェルミが、嬉しそうに見つめています。


「わが城へ、ようこそ。ミニョ様」

恭しく、お辞儀をするマ執事。

ミニョは、テギョンの城に花嫁として迎えられます。

ふたりは、いつまでも、いつまでも、幸せに暮らしました。


★おわり★


★☆★☆

「…ミニョ、愛してる」


テギョンがミニョを真剣な眼差しでミニョを見つめてます。

ミニョが真っ赤な顔をして、テギョンから顔を逸らしてしまいます。


「ほら、顔を逸らすな!!ちゃんと、オレの顔を見ろよ!!」

テギョンが、口の端をあげると、ミニョの頬を両手で挟み、自分の方に向けさせます。


「…だって、恥ずかしいですぅ…」

今度は、俯いてしまう、ミニョ。

「ほら、"毎日、言ってやる"って、言っただろ?ちゃんと、聞けよ」


ミニョの目が、ウルウルと潤んでいます。

「…意地悪…です」

「意地悪…じゃないだろ…?お前だって、オレのこと、愛してるんだろ…?」


ミニョが、コクコクとうなずきます。


「たまには、言えよ」

「あ……愛して…ます…」


テギョンが、嬉しそうに、目を細め、笑います。


「よく、出来ました。ちゃんと言えたから、特別にご褒美をやるよ」


テギョンは、そう言うと、ミニョの桃色の唇に、チュッと、軽く口づけをします。


ミニョの顔が、真っ赤な茹でタコ状態になっているのを、テギョンがクスクス笑いながらも、いとおしそうに、ミニョを見つめ、また、唇を重ねます。


この、ふたりにも、きっと、幸せな未来が待っているはず…


(…たぶん)



☆おわり☆


☆★☆★

これにて、完結です。

はぁ、終わって、ひと安心です。(´Д`)


どうも、読んでいただき、ありがとうございました。