短編
イケメン版「美女と野獣」
*11*
シヌとミナムは、鏡に映るテギョンの姿を見て、驚きます。
「まさか、ミニョ、この野獣に捕まってたのか…?」
ミニョは、首を振ります。
「なんて、恐ろしい野獣なんだ!!退治しなければ、町の皆が危ない!!!」
シヌとミナムは、お互い顔を見合わせると頷き合います。
ふたりは、ミニョを置いて、城へと攻めこみます。
「待って!!このヒトは、悪い野獣じゃないの!!!」
ミニョも急いで、ふたりの後を追います。
その頃、お城では、テギョンの部屋の前に、マ執事の姿がありました。
"ミニョ様が、この城を出て行ってから、ご主人様が、姿を見せなくなってしまった…バラの花びらも、散ってしまうはず…もう、一生、ロウソクのままだ……"
テギョンは、ひとり部屋に籠っていました。
バラの花びらは、とうと残り一枚になっていました。
テギョンは、ミニョが城を出て行ってから、ずっと、ため息をついては、城門を見ていました。
そこへ、見たこともない、ふたりの男が城門を破り、中へと侵入してきます。
城の危機に気付き、テギョンと召し使いたちが出てきます。
「熱っ!!!」
ミナムは、ポット夫人とジェルミに熱いお湯を掛けられて、行く手を邪魔されています。
シヌは、テギョンの姿を見つけると、テギョンを追いかけ、東の塔へと向かいました。
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