短編

イケメン版「アラジン」

*4*



「これで、わかっただろ…?ミニョ姫。」

テギョンが、ニヤリと笑います。

「えぇ、わかりました。どんな格好をしても、ジェリーはジェリーです。私の気持ちは変わりませんわ…。」

「金もない、ただの貧しい市民だぞ」

「お金がなくても、ジェリーには、清き優しい心を持っています。貴方と違って…」

ミニョが腰に回された、テギョンの手を払いのけ、ジェルミの元へと駆け寄ります。

「そうか…それなら、仕方ない…。ランプの魔人、3つめの願いを…。私を魔人に…。この国を滅亡させる…」

「フニちゃん、やめろ!!!」

「ごめんなさいぃぃぃ、ご主人様の願いは絶対なんですぅぅ…」

フニが怯えながら、指を鳴らします。

みるみる大きくなるテギョン魔人。

ジェルミが考えます。

"待てよ、アイツは、ランプの魔人になったっていうことは…"

ジェルミは、床に転がったランプを見つけます。

ミナムも勘づき、ランプに向かって走り出します。


ジェルミは、ダッシュで、ランプを奪うと、ランプをこすり、大声で叫びます。

「ランプの魔人"テギョン"ランプの中に戻れぇぇ!!!」

テギョンが、ランプの中に吸い込まれていきます。


ジェルミの咄嗟の判断のおかげで、王国に平和が戻ります。

ジェルミが、フニに言います。

「フニちゃん、オレの最後の願いを、叶えてくれる?それは、キミが自由になること…」


フニの身体が軽くなり、自由に生まれ変わっていきます。


「ありがとう、ジェルミ。ミニョ姫と幸せになってくださいねぇ~。私は、久々に、外の世界の見るため、旅に出ますよぉ~!!!」


ジェルミが、ミニョの肩を抱き寄せ、うなずきます。ミニョが幸せな顔で、ジェルミを見つめています。


アン王様が、元の玉座に戻り、娘と国を救ったジェルミを、ミニョの夫とし迎えます。

テギョンの子分のミナムは、ジェルミの召し使いになり、ジェルミの元で、イヤイヤながらも、働いております…。


ふたりは、身分の差を越え、そして結ばれ、仲良く、砂漠の宮殿で暮らしました、とさ。


★おわり★



★…☆…★…☆


「で、ジェルミ…コレをオレにくれるのか…?」


「うん、いいでしょ?魔法のランプの形をした、ティーポット。シヌヒョンにピッタリだと思って…」


「でも、使いにくいぞ…コレ…。まぁ、一応、もらっておくけど…ありがとな、ジェルミ」


シヌは、ジェルミの頭をグシャグシャに撫でくりまわします。


「シヌヒョーン、やめてぇ…せっかくの玉ねぎが崩れるぅぅ(泣)」


★…★…★…★

あっ、シヌヒョンの出番がない!!!と思い、最後、こういうオチになってしまいましたぁ…。

毎度、変なオチになって、ほんと、すみませんm(__)m