短編

イケメン版「アラジン」

*2*



ジェルミは、魔法の洞窟の奥まで進むと、魔法のランプを見つけます。
少々、汚れがついているランプをジェルミが、キュッキュッとこすります。

すると、モクモクと煙が立ちこめ、ランプの中から、魔人が出てきます。


「お呼びですか?ご主人様!!」

「ご主人様!?」

「そうです…あなた、今、魔法のランプをこすりましたよね」

「あぁ、ちょっと汚れてたみたいだからさ…それが、どうしたのさ…?」

「それが大事なんですよ。ランプをこすることにより、私が出てくるんです。あぁ、私の名前は、マ・フニ…"フニちゃん"とでも呼んでください。あぁ、そうそう、私の仕事は、ご主人様の願い事を3つ叶えること。人を殺めたり、恋愛関係の成就、死んだ人を生き返すことはムリですけど…それ以外なら、どんとこいです」


「3つの願い事…じゃあ、まず、この魔法の洞窟から出て、王国に帰りたい。」

「仰せのままに」

フニがパチンと指を鳴らすとそこは王国でした。


「2つめは、この王国の宮殿にいるミニョ姫に会いたい。僕のような身分じゃ会えないヒトだから…。どこかの国の王様になりたい」


フニがパチンと指を鳴らします。
ジェルミの格好は、きらびやかな王族の姿に変身しました。

「ありがとう…もし、ミニョ姫と結ばれたら、3つめは、キミの自由を願うよ」

フニが、感激のあまり泣き出しています。

「じゃあ、特別サービス!!これも、貸してあげますよ。きっと役に立ちますよ…」


フニが、指を鳴らし、魔法のじゅうたんを出します。

「ありがとう」

ジェルミは、魔法のじゅうたんを受けとり、宮殿へと向かいます。

宮殿の中へと通されます。
玉座に、ミニョ姫のパパのアン王様がいます。


「はじめまして、アン王様。私の名前は、ジェリー。遠方の国から参りました」

「それは、ウェルカム!!ジェリー!!私のドーターのミニョだ。」

アン王様が、ミニョを紹介します。

「はじめまして、ミニョ姫」

その裏では、テギョンと子分のミナムの姿がありました。


「ねぇ、テギョン様、アイツ怪しくない…?ジェルミってヤツにそっくりだよ」

「そうか…ミナム、アイツについて調べろ」


「わかった」


テギョンの口の端が、何かを企むように、怪しく上がります。



★…☆…★…☆

陽気で楽しい魔人のフニちゃんです。

テギョンとミナムのコンビ…コワイわぁ…。
((((;゜Д゜)))

ミ「お代官さま、例のモノを持ってきましたよ…」

テ「おぉ、越後屋。お主も悪よのう…」

ほらね、なんとも恐ろし…。