イケメン版

「ロミオ&ジュリエット」

*番外編*



★このハナシは、35話からの続きになります★


テギョンとミニョが、国を出ていったあと、マ神父とシヌは、アン大公と、ファンとコの両家を、教会へと集めました。

マ神父、シヌは、その場にいる全員に、今回のことをすべて包み隠さず話をします。

テギョンとミニョは、許されない身分だと気づきながらも、愛し合っていたのだと…

テギョンとミニョのふたりが極秘に結婚式を挙げた日に、テギョンは、事情を知ってしまったミナムに遭遇し、争いに発展しまい、正当防衛のため、ミナムを刺してしまったこと…

テギョンが、追放処分されたと、ミニョが知り、悲しみに暮れているにも関わらず、自分たちの家を守り難いために、シヌとの結婚を強要したこと…

結婚することを嫌がり、「死んでしまいたい」と嘆くミニョに、神父が、ふたりの幸せを願い、ミニョに、眠り薬を渡し、死人を装ったこと…

テギョンは、ミニョが死んだと思い込み、ミニョの後を追って、自殺を図ろうとしたこと…


アン大公は、時折、困ったような顔をしながら、ふたりの話を聞いていました。
そして、重い口を開きます。


「両家の争いがあったために、自由に愛し合うことも出来ない、縛られた恋人同士…悲劇は、免れたものの、そのようなことが起きていたとは、誠に、遺憾…。すぐにでも、両家の争いを止め、和解するように…この国から逃げた、ふたりのことを探すことを禁ず…自由に生かしてやれ…。」


ミジャが、泣き崩れます。うわ言のように、ミニョに謝り続けていました。

モ・ファランは、自己嫌悪に陥り、酒の量が次第に増え、アルコール中毒になってしまいました。


それでも、いいことがあります。

意識不明だったミナムが、奇跡的に復活したのです。

ミナムは、アン大公の話を素直に受け止め、ジェルミと和解をしました。

そして、テギョンの婚約者のユ・ヘイを、「ぜひ、嫁に!!」と猛アピール。

最初は、もちろん、乗り気ではなかった、ヘイも、ミナムのアタック攻撃に、ついに折れ、めでたく、無事、結婚式を挙げました。

シヌは、世間では、ふたりを救った「愛の救世主」と、呼ばれるように…そして、ますます魅力的になってしまい、国イチの女子の憧れの的に…。今は、アン大公の有能な側近として働いています。

マ神父は、相変わらずですが、教会が、ふたりが挙げた教会として有名になり、忙しそうです。そして、神父には、ワンという伴侶が出来ました。だいぶ、尻に敷かれ気味ですが…幸せそうです。


テギョンとミニョ、ふたりの「真実の愛」が、いつしか、まわりを幸せへと導いたのです。

もちろん、このふたりも、どこか遠くの国で、幸せに暮らしていることでしょう…。その幸せは、未来永劫、変わることがないのです……。


…Fin


☆…★…☆…★


次回は、「シヌ様の事件簿」をお送りします☆