イケメン版

「ロミオ&ジュリエット」

*第三十三話*

「シヌvsテギョン」

ミニョが安置されている教会…

ミニョは、祭壇の前に設置された台に横たわっています。
ミニョが、気に入っていた白いワンピースを身に付け、手は、胸元で組まれています。

ミニョの側には、シヌの姿がありました。

シヌは、跪き、眠るミニョの頬を優しく撫でていました。
シヌの手には、朝、ミニョの部屋に、転がり落ちていた、薬の空き瓶がありました。


一方、教会の外では、テギョンとジェルミの姿がありました。

「ジェルミ、色々、すまなかったな…ここからは、オレ、ひとりでいい…お前は、もう、家に帰れ…」

「……兄貴ぃ…」

ジェルミは、今にも泣き出しそうな顔をしています。

「心配するな…オレは、ミニョに会いにいき、最期の別れをしてくるだけだ…」

「うん、わかった。気を付けて…」

ジェルミは、グスグス泣きながらも、笑顔を浮かべ、テギョンに手を振ります。

テギョンは、ジェルミを見送ると、教会の重い扉を開け、中へと入っていきました。


シヌは、侵入者の入ってくる物音に気付き、腰にある剣を引き抜きます。

テギョンも、ミニョの側にいるシヌに気付き、剣を引き抜きました。

「お前は、ファン家の一人息子のテギョンだな…?」

「あぁ、いかにも…お前は、カン・シヌ…?」

ふたりは、睨み合います。
「ファン家の人間が、なんの用だ?」

「お前には、関係がない!即刻、ここから、立ち退き願おうか…?」

テギョンは、剣の先を、シヌに向けます。

「そのつもりは、ない。ここにいるミニョ様は、私の花嫁だからな…」

シヌも、テギョンに剣の先を向けます。

「フン、戯れ言を言うな…ミニョは、オレとすでに結婚している!!残念だったな…!!!」

「お前とミニョ様が?信じれるわけがないだろ…」


「オレたちは、先日、この教会で、永遠の愛を誓いあった。」

テギョンは、唖然としているシヌの剣を、薙ぎ払います。
シヌの手から、剣が滑り落ちます。
床に、音を立て、落ちる剣…。

テギョンは、ニヤリと笑い、シヌの鼻先に、剣を向けます。

「フン、勝負がついたな…残念ながら、オレは、お前を殺める気はない…とっとと、ここから出ていけ!!!」


テギョンは、剣を元に戻すと、ミニョの元へと、足早に向かいました。



★…☆…★…☆

テギョンvsシヌ

…原作にも、ちゃんとあるんですよ…実は。

パリス、ロミオに刺されちゃうけど…。

ワタシなりに、アレンジしてます。

さぁ、ふたりの運命は…悲劇を辿ってしまうのか……次回へ続く!!