イケメン版

「ロミオ&ジュリエット」

*第三十話*

「結婚式の朝」

そして、結婚式の当日の朝を迎えます……。

朝早くから、シヌが、屋敷を訪れます。

「おはようございます。シヌ様。本日は、よろしくお願いしますね」


ミジャが、シヌを出迎えます。

「ワン、ミニョを起こしてきて頂戴!!花婿のシヌ様がお見えになったわよ」


ワンが、ミニョを起こしに、部屋へと向かいます。 ワンが、部屋の扉を叩いても、ミニョの返事がありません。

「ミニョ様……?」

ワンが、不安を感じ、部屋へと入っていきます。
ベッドの上には、まだ、眠りについているミニョの姿が見えました。

「ミニョ様、おはようございます」

ワンが、ベッドの帳を外します。

「ミニョ様…朝ですよ」

ワンが、ミニョの肩を揺り動かします。

まるで、死人のように、微動だにしないミニョ。

ミニョの肩に触れるワンの手が、微かに震えています。

「…あぁ…旦那様と、ミジャ様にお伝えしなければ……。」

ワンが、震えながら、立ち上がり、ふたりを呼びに、部屋を急いで出ていきます。


「あぁ……ミニョ……どうして……なんで……こんなことに?……」

ミジャが、ベッドの横に崩れるように座りこみ、声をあげ泣きながら、ミニョの手に触れます。
ミニョの手は、氷のように冷たくなっていました。


「ジェヒョン……神父様に、伝えて頂戴……結婚式は……中止だと……その…代わりに……ミニョの…弔いを…行ってほしいと……」

ミジャが、泣きながら、ジェヒョンに伝えます。

「シヌ様……ごめんなさい……折角、今日は、ふたりの特別な日になる…ハズだったのに……まさか…ミナムに続いて…ミニョが……こんなことが…続くなんて、あんまりだわ……」

シヌは、泣き続けるミジャを慰めるように、肩を優しく撫でながら、ただ、静かに、ミニョを見つめていました。



☆…★…☆…★