イケメン版

「ロミオ&ジュリエット」

*第十八話*

「プロポーズ」

教会の扉が開き、その場にいた全員が、扉の方を見ました。

ミニョが、その人物の姿を見るなり、駆け寄って行きます。

「テギョン様……」

ミニョが大粒の涙を溢しながら、テギョンに抱きつきます。

「ミニョ……」

テギョンは、そんな、ミニョを優しく抱き締めます。

それを唖然と見つめる、マ神父とワン

ふと、我に返る、マ神父が、機転をきかし、ふたりを裏の部屋に通しました。


厳重に、部屋のドアの鍵を閉める、マ神父。

「一体、何が、どうやって、こんなことに……」

大混乱中のマ神父が、情けない顔をしています。

「ミニョ様、説明してくださいますか?」

一方、こちらは、冷静なワンが、ミニョに事情をききます。

ミニョは、椅子に腰掛け、グスグスと鼻を啜りながら、泣いています。

「オレが、話す…。」

テギョンが、ミニョの頭を優しく撫でます。

ミニョが、テギョンに、泣きながら、小さく微笑みます。

そして、テギョンが、腕を組み、壁に身を預けながら、話し出しました。

「昨夜、オレは、コ家の屋敷に入った。ジェルミと一緒に…。縁談にも興味なかったから、憂さ晴らしに…」

「また、危ないことを…」

マ神父が呟きます。そんなマ神父をキーッと睨むテギョン。マ神父が、「悪い」と肩をすくめます。

「オレが、廊下を歩いていたとき、コイツがぶつかってきた…。最初は、お互いの身分など知らなかった…でも、何故だか、惹かれるのがあった…コイツが、コ家の一人娘でも、関係ない。それぐらい、オレは、コイツに惚れている。」

キャーッと、何故か、ワンが叫びながら、頬に手を当てますが、ふと、思い出したように、テギョンに質問をします。

「でも、貴方には、すでに、結婚を約束した婚約者がいるはずでしょ…?」

「その結婚は、家が決めたことだ。オレの判断じゃない…」

ミニョが、テギョンを見つめます。
テギョンは、ミニョと視線を合わせるように、屈むと、ミニョの手を、握りました。

「オレが、結婚したいのは、お前だけだ…。許可してくれるよな?」


☆…★…☆…★

教会にやって来たのは、テギョンさんでした。

さぁ、テギョンさん、ミニョにプロポーズをしましたよ。

どうでもいいハナシですが、マ「神父」を「室長」にしてしまうのです…。コレは、癖ですね(笑)


それでは、続きは、また次回。