◆新型コロナウイルスの影響による介護事業所、民間保育園等への支援について
(新型コロナウイルス感染が拡大する中、事業を継続していただいている事業者や従事者への支援について)

 

【白石質問】
新型コロナウイルスの影響で休業する介護事業所が増えています。
その多くが、高齢者が日帰りで食事や入浴のケアを受けるデイサービスやショートステイの施設です。持病や基礎疾患のある高齢者は感染すると重症化しやすいと言われており、命を守ることが何よりも大事なのは言うまでもありませんが、一人暮らしの高齢者など、自宅で孤立してしまい、心身の状態が悪化することも心配です。そのような暮らしの不安にこたえるため、感染対策を徹底し、必要な介護サービスを継続できるように努力しておられる事業者さんがあります。


厚生労働省によると、緊急事態宣言が全国に拡大された4月16日前後の1週間に休業した介護事業所は909カ所。その大半が自治体からの要請ではなく自主判断によるもので、前の週の1.7倍に増えたとのことであります。特別養護老人ホームなどの入所施設では早くから、面会制限などの対策を講じてきましたが、そうした施設ですら、感染例の報告があります。人の出入りが多い通所施設などでの感染対策は、より大変なことだろうと察することができます。通所施設を中心とした介護サービスの縮小・休止で、重い負担がのしかかっているのが訪問介護の現場であります。


介護は慢性的に人手が足りません。とりわけ訪問介護は報酬が抑えられ、処遇の低さが人手不足に拍車をかけてきた現状があります。多くのヘルパーは、自身が感染し、広げてしまうのではないかという不安を抱えながら仕事を続けています。消毒液などの衛生資材は多くの事業所で不足しているのが実情であります。緊急事態宣言は解除されましたが、起こるかもしれない第2波に備えて、介護や訪問診療などで在宅の暮らしを支え、重症化を防ぐことは、地域の医療を守るうえでも大切なことであります。

 

医療従事者への支援の輪が全国に広がっていく中で、医療従事者のみならず、感染のリスクを抱えながら奮闘している介護職員を支援し、新型コロナウイルス感染が拡大する中、園児・保護者のために事業を継続していただいている民間保育園等の事業者や保育従事者への支援に全力を注がねばならないと考えますが、本市でのご対応についてお伺いします。

【市長答弁】
新型コロナウイルス感染症の感染リスクと厳しい環境のもとで、高齢者や障がい者(児)とその家族、子どもの保育等の支援を必要とする市民のために、福祉サービス等を提供いただいております事業所の皆様には心より感謝を申し上げます。

 

本市ではこれまで新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、市の独自施策といたしまして、介護や障がい等の福祉施設をはじめ、学校、保育所等へマスクや消毒液等を配布するとともに、医療機関等へはマスクとフェイスシールドを配布するなど、積極的に取り組んできたところであります。

 

今般、国では令和2年度第二次補正予算(案)において、新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金が拡充され、医療・介護・障がい福祉の事業所等に従事する職員に対しまして、都道府県を窓口として(5万円から最大20万円の)慰労金を支給する緊急支援策が閣議決定され予算成立に向けて国会審議されているところであります(※6月12日に可決しました)
 

本市におきましては、市長諸報告でも述べさせていただきました新型コロナウイルス感染症に対する3つの基本方針のもと、市民生活を最前線で支えていただいている介護、障がい者(児)、保育所等、私立幼稚園及び放課後児童クラブの事業者に対する支援金として、事業所1か所あたり一律10万円を支給する市独自策(長岡京市新型コロナウイルス対策福祉事業者等支援補助金)を今定例会に追加提案できるよう作業を進めているところです。


なお、この補助金はおおむね240か所の事業者を対象とする見込みで、できるだけ速やかに支援をお届けし、新型コロナウイルス感染症の次なる第2波、第3波の流行等に備えるための環境改善等の経費として活用していただきたいと考えております。
 

今後につきましても、私たち行政はもとより、市民や企業、事業者、自治会などの地域の皆様のご理解のもと一体となって感染拡大の防止を図りながら、社会経済活動を段階的に活性化していく、新たな生活様式等の構築に努めてまいります。