彦愛犬地域障害者生活支援センター「ステップあップ21」へ視察に伺いました。
「ステップあップ21」は「思いやり・いたわり・優しさ」と「豊かな人間性」で人格尊厳と主体性を尊重し一歩前進、更に上をめざす援助をハートケアで行い地域社会に貢献する。ことを理念とする彦愛犬地障害者生活支援センターです。



事業内容は、サービス部門・セーフティネット事業・相談部門・居宅系事業・日中活動系事業に分かれており、

・居宅系事業では、事業収入の85.3%は行動援護が占めており、また独自の取組のセンター介護では行動援護で支援サービスに移動後ワークの取組を行うサービスも実施している。
【私見】
ワークの提供ではネジしめや醤油のキャップの蓋閉めや封筒に紙を入れていくワークや、生産活動としてはネーム入り歯ブラシの定期交換サービスを行っている。集中力を継続させる目的もあるようだが社会参加の一環としての取組も素晴らしい。




・日中活動系事業では、Aルームとして3障害のだれでも入浴できるサービス
Bルームは、行動障害のある方へのアセスメントと取組を行い、他の生活介護、就労支援Bへの移行を目指すグループ。Cルームは就労支援B等への移行を目指す就労訓練を行うグループで今年度4月からのスタートである。また余暇支援を提供するため土曜日も開所し、音楽デイ、アートサポート、カラオケ、ボーリング、工作、ゲームなどを実施している。平日は他の生活介護、就労支援Bを利用している方が参加している。
【私見】
生活する上での基本的な動作、手伝いなど社会性スキルの個々のニーズに応じた支援を行っている。いつ・どこで・なにを・どのくらいするのかをわかりやすく、自分でできることを増やし自立に向けた支援をおこなっている。いろいろな工夫のなかに温かさが感じられる。運動支援もエアロバイクやスカイウォーカーが設置してあり充実していた。





・セーフティネット事業では2次圏域独自の事業として、どのサービスを用いても解決できない課題がある場合、行政の判断もとサービスを提供しているという、『保護者の入院・急な葬儀・病院のベットの空き待ち・緊急時の移送』がある。
【私見】
どこも困っている出来事のひとつではないだろうか?緊急に対応してくれることはとてもありがたい。リビングルームには4室ありスタッフも24時間常駐していて安心できる。
・相談部門では、臨床心理士による発達相談も受付けている。また、発達障害者認証ケアマネージャー(発達障害児‹者›の支援者のアドバイスを行う人)も相談にあたる。



 【私見】
発達障害者認証ケアマネージャーの資格を取得するにはある程度の経年がないと難しくまた随時の研修も必要とのこと。スタッフの平均勤続年収は10年以上であり、職場環境の良さがうかがえる。部門ごとの考えや方針については闊達な意見が飛び合い合意形成に時間がかかることもたびたびだとお伺いした。スヌーズレン室も設置されており、またトイレには箱庭を作り生活に潤いをもたせご利用者の心地よさ五感への刺激等、施設の思いが随所に感じられる。障害者支援の有資格者であればぜひ働いてみたい職場であると思う。生活介護全体の行事として月に一度食事会や工場見学、買い物等も行っている。個別支援会議なども、ご家族、関係機関と常に情報交換をし今後の支援について確認をし合っていて、ご家族にとってとても安心できると思う。



 今後、長岡京市でも「発達支援センター」を開設するときに是非とも参考にしたい施設です。