日々の我が家は?と言えば、ずいぶん間が空いちゃったけれど、激しく上がり下がりしていた。
ほぼ毎日のように出かけていくが、どこへ行くか言わないので何をしているのか分からない。聞くと嫌そうな顔をするし、放ってあるけれど。
でも、知人とは根気よく付き合っているようだ。おそらく毎日ではないにしろ、数日に一度は会っていると思う。
この時点では近くの病院に入院していたんだけれど、頻繁に見舞いへ行っていたようだ。
そのくせある日は、ワタシが午後7時半ごろ打ち合わせに出て9時半ごろ戻ると、もう酔っている。すごく不機嫌な顔で焼酎を飲んでいた。夕食の材料はキッチンに出しておいたんだから、何を作るか想像がつきそうなものなのに、その辺にあるお菓子で飲んでいたようだ。
そして「飯はもういらんっ」と、10時半には寝てしまう。しょうがないじゃん、仕事なんだし。ワタシだって打ち合わせがいつ終了するかなんて、予測がつかなかったんだし。
翌日のワタシも忙しかったが、オットはどこかへ行って帰宅後は本を読んでいた。機嫌は悪くないが、良いわけではない。低ーーいところで留まってる感じ。あちこちが痛いと、しんどうそうではあるが。
犬の散歩は、ほぼ朝晩行ってくれ、世話もマメにしてくれるけれど、仕事は不調のよう。それ以前に、何もかもが前に進まないからやる気になれないらしい。留守中に電話がかかり、帰宅後に「かけてよね」と言ってもかけない。そんなことをしていたら、いつか見放されて今よりもっと悪い状態になってしまうのに。
メンクリにも、以前は月2回行っていたのに、最近は1回になっている。薬も飲んでいない。
先月の通院日は、昼過ぎに出て行って夜まで帰らず。もちろん、どこへ寄ってきたなんて言わない。
そして夕食時、テレビを見ていて、ワタシが「知ってる人が映るのよ」と、ある番組にチャンネルを合わせようとしたら「そんなのいらんっ」と不機嫌な声で言う。
ムッときたので、すぐさまテレビを消すワタシ。
「なんだよ、見ればいいじゃないか。消すことないだろ」
「いいよ、べつに。あんたがいないときに見るから」
「オレは、見るなって言ってないだろ。見てくれよ。何が気に入らないんだ、オレが悪いのかよ」
はい、またいつものパターンである。
ブチッと消したワタシも大人げないが、自分が言いだしておいて「オレが悪いのか」って。
うんざりだ。
食器をまとめて立ち上がり、無言で茶碗を洗っていると、この日も所在がなかったのかすぐに2階へ上がったオット。それからすぐに寝たようだ。
この日、オットの財布を覗くと・・・・バッチリ増えていました、ヘルスのスタンプ。
自分はそうやって楽しんできておいて、なんでワタシが30分ほどの番組を見ようとしたぐらいで文句を言われなきゃいけないのか。
翌朝は、何となくバツが悪かったのかおとなしかったが、黙って映画を観に行ってやった。しかし帰宅すると、いない。また知人と会っているんだろうか。と思っていたら戻ってきて、夕食時には自分からテレビを点けて見ていた。
この日も、食べ終わるとすぐに就寝。
翌日には犬を洗い、世話はきちんとしてくれるが。しかし、毎月ある仕事には「体が痛い」と行かずに家でゴロゴロする。
ほんとに、経営状態は大丈夫なのか
今は蓄えで生活費を出しているかもしれないけれど、それが底をついたらどうするつもりなんだろう。オットの仕事は、先を見据えて準備しておかねばならないのに、用意周到とは思えないし。いま何もしていなければ、来年の収入なんて見込めないんじゃないの?
知人との事業というのも、思いっきり止まったままだし(つーか、こっちのほうは最初から眉唾だったし)。
そんなこんなで、2週間ほど経った先月末。
ワタシは朝からずっと仕事をしていた。オットは散歩のあと「寒い寒い」とコートを着こんでケガの病院へ。
帰宅後はまだ機嫌が良かった。そして知人の病院まで、犬の散歩がてら見舞いに行く。
オットのパターンでいくと、いつもは散歩から帰って風呂に入る。その間にワタシが夕食の準備をするのがルーチンだ。
ワタシは、夕食に使う材料をキッチンに並べ、そのまま仕事をしていた。
しばらくしてオット、帰宅。
しかし、この日は寒くて体が冷えたはずなのに、なぜか風呂には入らず台所で
缶ビールを開ける音が聞こえた。そしてほどなく、トントンと何かを切る音が聞こえてきた。
夕食の用意をしてくれているんだろうか?
そう思ったけれど、とりあえず急ぎの仕事をしていたので、そのまま続けるワタシ。
ほどなく、切り上げて降りると、オットはオムレツを作ってくれていた。
でもそこには、ワタシがお遣い物にしようと思って冷蔵庫へ入れていたものが使ってあった。同じ物を3個、レジ袋に包んで野菜庫の奥にしまっておいた、そのうちの1個が。
それと、なぜかリンゴ。これはハハが長い間仏壇に供えていて、しなびてしまったもの。たいていは焼きリンゴかジャムにして食べるので、この時も数日前からキッチンに置いてあったのだ。
ああー、よりによって、なぜお遣い物を使う
他にも食べるものがたくさんあるし、何より夕食の材料は全部並べてあったのに。
ここで堪えれば良かったのかもしれないけれど・・・・つい言ってしまう。
「ご飯の支度してくれたのね。ありがとう。でも・・・それってお遣い物にする予定だったのよ。どうして一言、声をかけてくれなかったの」
オットの顔色が、見る見る変わった。
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