バナナ再開

先週の土曜と日曜はかなり落ち込みがひどく、食事もほとんど食べないし、風呂も面倒がって入らなかった。
そして、服装がいい加減に。無精ひげを生やし、頭にはタオルを巻いている（「いつ泣いてもすぐ涙が拭けるように。頭を隠したいし」という理由からであった）。
発病してしばらくも、こんな感じだった。


実にわかりやすい。


月曜日はなんとか風呂には入ってもらったけれど、服装は相変わらず。
で、火曜日も適当な格好をして頭にタオルを巻き、車で出て行った。

どこへ行ったのやら・・・。
そう思っていると、昼過ぎに下でエンジンの音がする。


ドッドッドッドッ・・・・・・。


うちの車の音じゃない。
なのにガレージの戸を開ける音がして、何やらごそごそ。
そしてまた、エンジンの音は遠ざかっていった。

わずか５分ほどのことで、下へ降りる間もなかったが。
あれはひょっとして、第１候補のバイクの音
ついに、ついに？？？？？


気にはなったが、ワタシは午後から仕事で出かけねばならない。
先週から通い出したお医者さんの予約もある。
だからやむなく外出する。

そして仕事と通院を終え、また鍼を打って漢方薬をもらって帰った。
ドキドキしながら家に着いたけど、今まで通り車が駐まっている。
ほっ。
常識で考えて、試乗してすぐ買えるはずもないが。ローンだって、まず銀行と相談して下りるかどうかわからないものね。ひょっとしてバイクがでかすぎ、自分が予測したスペースに収まりきれなかったのかもしれないし。


オットは台所にいた。
なんだか昨日よりは少し機嫌がいい。
そして「バナナを買ってきてくれ」という。


春から夏まで、オットにはバナナを常備していた。セロトニンを増やすのにいいということで。
しかし調子が良くなり、飽きたということもあって、「もう要らない」と食べなくなっていたのだ。
それからほどなくまた落ち込んだので、ワタシは「バナナやめたしじゃない？」と言っていた。まぁそれは冗談だけど。
でもその時は「バナナなんか、もう要らない」と拒んでいたのだ。

それをまた食べたいということは、自分でも何とかしたいと思いだしたのだろう。
夕食は、寒かったので久しぶりに鍋物にした。このところテレビはつけてないし、会話もない。お通夜状態で鍋なんかするもんじゃない。それでも、昨日よりは幾分多く食べた。
しかし、ポン酢やら辛みタレやごまだれをミックスして、珍妙なタレで食す。ちょっと味見したけど、マズイ。やっぱり味覚もおかしいよな。


機嫌が良さそうなので、昼間のエンジン音のことを聞いてみたかったが、その後の反応がコワい。ということで言い出せず、オットも語らないのでうやむやになってしまった。