おすすめ
- 多読ネタは、本を読んだあとで確認
- 多読ネタを知ったら、もういちど本を読む
「THE HALLO-WiENER」のネタ
多読ネタは、次のように分類し、紹介します
この本の主人公はダックスフントのOscarくん。
普通の犬の半分の背の高さで、胴の長さは1.5倍。
そのせいで、ともだちみんなにからかわれています。
「ウインナーみたい!」って。
そんなOscarくんが楽しみにしているハロウインの夜がやってきました。
「どんなコスチュームを着ようかな?」
ワクワクしているOscarくんに
ママがプレゼントした衣装は、なんと!!??
ハロウインシーズンの読み聞かせに
ピッタリのこの本。
この本の「仕掛け」「ネタ」について
ご紹介します。
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1. 絵
<表紙>
真ん中にいるのが主人公のOscarくん。
あれれ、なんだか浮かない顔ですねー。
周りの犬たちの意地悪そうな笑い顔から、Oscarくんの気持ちが想像できてちょっと切ない
タイトルのロゴ、きっとあの調味料だよね!
<中表紙>
あれあれ、こちらのタイトルロゴは、あの食べ物の形になってる!
もしかしたら、、この本のテーマは、 「あの食べ物」に関係するのかな?
→こんなふうに表紙から読み取れることは、たくさんあります。そこから予想をして本を読むと楽しいよ!
予想があたっても、はずれても、全然だいじょうぶ!
<1ページ目>
木の上に誰かいるね?この子たち、これからもよく登場するよ!
何かのフラグ🚩かなー。
<5ページ目>
Oscarの家の玄関先。郵便受けに"MEYERS"って書いてあるね。Oscarくんの苗字かな?
わざわざ書いてあるってことは、、、何か理由があるのかな?
<7ページ〜8ページ目>
犬の学校!それぞれのワンちゃんの表情や態度をみたら、どんな性格かも想像つくね。
黒板に書いてある文字を見ると、どんな「おべんきょう」をしているのかわかるね。
あれ?なんだか、たくさん字を書いているワンちゃんがいるねー、どうしてだろう?
(答えは、後ほど!)
<9ページ目>
Oscarのおうち。壁にかかってる絵がすごい!
ダックスフントの名家なのかも!!
<12ページ目>
Oscarの気持ちはどんなかな?嬉しいのかな?それとも、、、、
ここから先もいろんなことが「絵」をみているだけで伝わります。
じっくり楽しんでね!(Oscarの友達のハロウインコスチュームにも「クスッ!」てしちゃうのが出てきますよ
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2. 文化、生活、設備
<ウインナー、ソーセージ、フランクフルト!>
この本のタイトルはHalloweenに引っ掛けて「HALLo-WiENER」となっています。wienerはウインナー。主人公のオスカーの体型もウインナーみたいですね。このタイトルの駄じゃれ(?)は、本文でもたっぷり「味わえ」ます。
例えば、Oscarのあだ名はWiener Dog。
お母さんは、OscarのことをVienna Sausage、sausage link って呼びます(愛をこめて💕)。
そして、Frankfurterって言葉も後半出てきます。
どれも、ウインナーや、ソーセージに関連する言葉。
違いについては、国際的に決まった基準はないそうですが、日本ではこんな違いがあるんですって!
ウインナー フランクフルト ソーセージ 違い
(日本基準)
【3分で理解できる!】あなたは答えられる?ウインナー、フランクフルト、ソーセージの違い・由来とは?| サイボク
ちなみに、Vienna Sausageは、日本で人気のあのシャ◯エッセンの英語名でもあるらしい、、、
そして、そして、Oscarくんのフルネーム、Oscar Myersを調べたら、、、ちょっと似た名前で実在するある会社名でした!
Oscar Mayer
Oscar Mayer のホームページ
きっと、アメリカ中の人たちが知っている有名な「あの食品」を作る会社なんでしょうね!
それを知りながら読んでいたら、きっと楽しさも倍増かも。
さらに!物語の最後、登場する「Hero Sandwich」という言葉。
これは、さすがに実在しないよね、でも、、、今までのこの絵本のノリだと、、、
もしかして、、もしかして、、、
と、恐る恐る調べたら、、、、!
じゃーん!! 実在していました
Дарья ЯковлеваによるPixabayからの画像
<obedicence School>
Oscarが通う学校、物語の中ではobedience school という名称でした。普通の学校なのかな?
と思ったら、アメリカでは「ワンちゃんのしつけ学校」として全国にある様子。
そういえば、現地に住んでいる私の友達のワンちゃんも「犬の幼稚園」に通ってるって言ってたっけ、、、
ワンちゃんもなかなか大変ですね。ちなみに、Oscarの学校で、あるワンちゃんが黒板に文字をたくさん書いているシーンがありました。これって、アメリカの学校で悪いことをした子に課される罰です。
「もう〇〇は、しません」という言葉を何回も書くという苦行。
この本を読んだら、そういうことを思い出す子もいるんでしょうね。
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3. ことば
この本には「犬」がらみの言葉もたくさん登場します。
別の言葉が使われてもいいところを「あえて」犬関連の言葉を使うところに作者の遊び心を感じちゃう。
”howled with laughter”
「大笑いをする」っていう意味ですが、"howl”だけだったら「遠吠え」のこと。オオカミや犬の「ワオーン」っていうアレですね。
"hounded every treat"
「お菓子をひとつ残らずかっさらう」みたいなニュアンスです。"hound"は「追いかける」の意味があって、"hound dog”は「猟犬」。
"dog-paddled" これは、文字通り「犬かき」のこと
そして、次の一文はダジャレかな?
"Oscar showed up, looking quite frank."「Oscarは、まったく地味なよそおいだった。」
frankはここでは、「質素」という意味ですが、もちろん、frankfurter(フランクフルト)とひっかけていますね
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4. その他
とまあ、この本は「クスッ」とさせる部分もたくさんあるユーモアあふれて、ちょっと切なくなって、最後は「めでたし、めでたし」の、みんなで一緒に読むと楽しい一冊です。
私がこの本を誰かと一緒に読むときは
「このお母さんのアイディアどう思う?」
「みんながOscarだったら、このアイディア受け入れる?」
ってお話を必ずします。
「お母さんの気持ちを傷つけたくないから、受け入れる」っていう人も結構います
私だったら、、、絶対、嫌 だけど
みんな、やさしいなー
わいわいとみんなで楽しんで読んでくださいね。
Happy Halloween!
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5. 関連本
今回ご紹介の本は、こちらです。
作者のDav Pilkyさんの本については、このブログでも紹介しました。こちら
「お笑い系」が多い作者ですが、やわらかくて、詩的な雰囲気にあふれた一冊もあります。
「犬とハロウイン」ですと、ちょっとしんみりするこちらもオススメです。
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執筆担当
おりひめ(新井希久子)
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