英語

 猟師がライフルを発射した。すると一匹の狼が死んだ。それから猟師はその狼を彼の家に運んで行った。狼にはラウヴァードという名の子供がいた。ラウヴァードは「ぼくはお父さんの敵を討ちたい。ぼくを人間の姿に変えて下さい」と月に願った。するとラウヴァードは人間の少年に変身した。そして彼は猟師の家に行くと、ドアをノックした。すると一人の少女が戸を開けて「どなたですか。私はセレナ」と言った。彼は「ぼくはラウヴァードだ」と言った。すると彼女は彼を夕食に招いた。彼は「君のお父さんはどこにいるの」と言った。彼女は「パパはまだ帰ってないわ。ちょっと待っててね。胡椒を取って来るわ」と言って、胡椒を取りに行った。その時、月が雲の向こうに消えた。同時に彼は狼の姿に戻ってしまったので、慌てて外に出た。それからセレナがそこに戻って来た。そして猟師もそこに来た。セレナは回りを見回したが、そこには誰もいなかった。そして少女は猟師に「パパ。今誰かに会った?」と言った。すると猟師は「いや、会わなかった」と言った。 次の満月の日に再びラウヴァードが来た。セレナは「あら、久しぶりね。あの時はどうして帰っちゃったの」と言った。ラウヴァードは「ママが外食しちゃ駄目って言ってるからだ」と言った。その時、月が雲の向こうに消えてしまい、彼は狼の姿に戻った。するとセレナはそれを見て大笑いした。その時猟師がそこに来た。すると彼女は猟師に「見て! 今男の子が子犬になったのよ」と言って、当たりを見回したが、そこには誰もいなかった。すると猟師は笑って「夢でも見てたんだろう。寝なさい。そして夢の続きを見るといい」と言った。 その翌日、セレナが家から出た時、数人の少年達が彼女の前に立ち塞がって、玩具のヘビを見せた。その時、小さい狼が現れて、少年達に近付いて唸った。すると少年達は逃げて行った。セレナは家に入ると猟師に「パパ! 小犬を連れて来たの! 家で犬飼える?」と言った。すると猟師は「どこに犬がいるんだい?」と言った。彼女が見回すと、その狼の子供はいなかった。 ある夜、猟師の兄弟がその猟師の家に来た。そしてその翌朝、狼の姿のラウヴァードが猟師の家の前に来た。そして彼は考えてた。「最初の部屋はダイニングルームだ。二番目の部屋は女の子の寝室だ。三番目の部屋は猟師の寝室だ。そして・・・。」 その時猟師の兄弟が家から出て来た。同時にラウヴァードは隠れた。そして再び姿を現すと「あの猟師は今鉄砲を持ってないな」と思って、尾行し始めた。その時、猟師が窓からラウヴァードを撃った。 その夜、狼の子供は少年の姿になった。セレナは彼を見つけると「これ私の友達よ!」と叫んだ。すると猟師は驚いて「人間だったのか!」と言った。その翌日、彼らは墓を建てた。

 これはドラゴンボールという漫画に男狼が出て来た時に、冗談で描いた短編です。ラウヴァードというのはフランス語のlouvard(ルーヴァール「狼の子供」)という単語の英語読みです。また、セレナというのは、ギリシャ語のSelēnē(月)から作りました。ぼくの漫画のヒロインは、水色でウエーブのかかった短い髪が多いですけど、そういう髪の男の子を描いたのは、この作品が初めてです。