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 ある日、赤い彗星が地球の近くで停止した。そして、フローテイター 軍団が、空中に現れた。フローテイターは、アニューリーIIの改良型であり、頭部がオタマジャクシで、胸がカエルの顔のようであり、地球のアカアシコオイガエルが直立したような姿であった。その形式番号は、CW-402(p)であった。CWとは、鹵獲兵器(Captured Weapons)という意味であり、(p)とは、プレイアデス星団製という意味であった。フローテイターは、量産されていて、無人で動いていた。そしてそれらは、大き過ぎる敵や、強過ぎる敵に、特攻して自爆するようにプログラムされていた。フローテイターは、町を襲って、火の海に変えた。その時セレニタは、テレビのニュースを見ると「テート・ド・テタールだ」と言って笑ってから、外に出ると「レナクァホー!」と叫んで崖から跳び降りた。するとレナクァホが飛んで来てセレニタを収容すると、燃える町へ飛び立った。テート・ド・テタールとは、フランス語で、オタマジャクシ頭という意味であった。そこに到着するとセレニタは「ラナー!」と叫んだ。するとレナクァホはウエボに変形して、ブストとガルバニと合体してラナ・レパラダ になった。セレニタは「新しいラナは雨の日でも戦えるぞ」と言って、カエサルが「天気が良いのに何を言ってるか!」と言った。ラナ・レパラダはフローテイター軍団と戦い始めた。敵の数が多いので、セレニタは目に入ったフローテイターを片っ端からロックオンして、ラナ・レパラダは自動で、ロックオンされたフローテイターを撃った。カエサルが「あの敵は元々我々が開発したロボットだ。胸と腹の境目の、中心から少し左が急所だ」と言った。そこでセレニタは、カエサルが言った場所を、手で操作して撃った。するとその後は、ラナ・レパラダが自動でそこを撃つようになった。

 

 そして、最後のフローテイターを倒した時、また違う種類の、カエルのロボットが一体立っていた。それはボンビーナという名前のラナで、ヨーロッパスズガエルが直立しような姿であった。その形式番号は、CW-720(p)であった。ラナ・レパラダはボンビーナと戦い始めた。ラナ・レパラダがビームライフルを撃つと、ボンビーナはビームを避けた。ボンビーナがビームライフルでラナ・レパラダを撃つと、スピードが三倍にアップしていたラナ・レパラダはビームを避けた。ラナ・レパラダとボンビーナは、互いにビームライフルで撃ち合っていたが、両者とも、互いの敵のビームを避けていて、ダメージを受けなかった。ボンビーナが後ろを向くと、目が頭の中に引っ込んで、頭部が上を向いて、そのまま後ろに倒れて、新しく頭になった下顎から、新しい目が飛び出して、親指が、掌底のレールの上を動いて反対側に移動して、右手が左手、左手が右手の形になって、両脚は付け根から回転して後ろを向いて、両肩から生えてるロケット・ブロックは、回転して、新しい背中の方に行った。ボンビーナはビームライフルを捨てると、真っ直ぐにラナ・レパラダに向かって来た。ラナ・レパラダがボンビーナを撃つと、ビームがボンビーナの手前で拡散して、後ろに流れて行った。そしてボンビーナの指が発熱して光り始めて、ヒート・ナイフになった。ボンビーナがラナ・レパラダに、空手チョップで襲い掛かった。ラナ・レパラダがそれを避けると、後ろの岩が切れた。するとカエサルが「奴はバトルロイヤルモードからシングルマッチモードに切り替えたぞ! 今、奴の背中は無防備だ!」と言った。セレニタはラナ・レパラダを操作して、逃げ始めた。ラナ・レパラダが山の近くに来ると、ボンビーナも追って来た。ラナ・レパラダは振り向いて、山を撃った。すると山が崩れて、岩がボンビーナの背中に当たった。ラナ・レパラダはその隙を突いて、ボンビーナに飛び掛って殴り始めた。その時ボンビーナが上半身と下半身に分かれて、腹部の中から、オタマジャクシに似た、レウコメラスという飛行機が飛び出して、飛び始めた。カエサルはレウコメラスを見て「あれは我々のバザードだ! 奴らが鹵獲したんだ!」と叫んだ。

 

 レウコメラス即ち鹵獲バザードは、尻尾を縮めて根元から折り畳んで、レナクァホのように変形して、別のロボットの上半身と下半身と合体して、デンドロバテスという、キオビヤドクガエルが直立したような姿のラナになった。その形式番号は、CW-524(p)であった。デンドロバテスのバックパックは、本物のキオビヤドクガエルの後ろ足を切って、代わりにロケットを付けたような形をしていた。バックパックが、口を開いて、ヒート・レイピアを出すと、カエルの手がそれを取って、デンドロバテスの右手に手渡した。そしてヒート・レイピアの刃が発熱して光った。セレニタは「フルーレ!」と叫んだ。するとラナ・レパラダの口から、舌がラナ・エクステンドーという棒を持って出て、その棒をラナ・レパラダの右手に手渡すと、棒が伸びて剣の形になって、先端の穴から陽電子を噴き出して、光の玉を作った。ラナ・レパラダとデンドロバテスは、それぞれの光る剣を持って、フェンシングで戦い始めた。両者はしばらくの間、戦い続けていた。デンドロバテスの剣がラナ・レパラダの左肩の外装を突いて飛ばしたが、ラナ・レパラダの剣が、デンドロバテスの額に当たって、外装を一部壊したので、頭の骨が一部見えるようになった。カエサルが「この敵はオルドアだ。手と足が改造されてるので、すぐに気が付かなかった」と言った。するとセレニタは驚いて「お父さんが最初に作ったラナじゃないか!」と言った。そしてラナ・レパラダは踵を返すと、逃げ始めた。セレニタは、オルドアの設計図を思い出した。オルドアは、前のラナと殆ど同じ作り方で、電離ガスアクチュエーター駆動であり、ラナが酸素八価陰イオンとネオン八価陽イオンを使っていたのに対して、オルドアは弗素九価陰イオンとネオン九価陽イオンを使っていたので、ラナの2倍のパワーがあった。そしてラナ・レパラダは駆動系を、電離ガスアクチュエーターから電磁石アクチュエーターに換えたので、ラナの3倍のスピードがあった。本来のオルドアは、手は本物のカエルと同様に四本指であり、薬指が一番長くて、小指と中指はその次に長くて、人差し指が一番短くて、親指は無く、足も本物のカエルと同様に五本指で、薬指が一番長くて、小指と中指がその次に長くて、人差し指は小指と中指より短くて、親指が一番短かったが、鹵獲オルドアの手は人間の手と同じ形であり、足は、靴の形であった。セレニタは「2倍のパワーと3倍のスピードはどっちが強いんだ」と言うと、ラナ・レパラダが立ち止まって振り向いて、追って来たデンドロバテス即ち鹵獲オルドアとプロレスを始めた。そしてその内、どちらとも無く殴り合いを始めた。鹵獲オルドアのパンチで、ラナ・レパラダが後ろに倒れそうになったが、バックパックのロケットを噴射させて前進して殴り返した。すると鹵獲オルドアが後ろに倒れそうになって、バックパックのロケットを噴射させて前進して殴り返した。そして両者とも宙に浮いたまま、激しく殴り合った。ラナ・レパラダはロケットの燃料に、液体水素と液体酸素を使っていたのに対して、鹵獲オルドアは、液体水素と液体弗素を使っていたので、推力が三倍であった。鹵獲オルドアのパンチで、ラナ・レパラダが飛ばされて、更に鹵獲オルドアが飛んで追い付いて打って叩き飛ばして、建物に当たって落ちた場所に、鹵獲オルドアが船を落とした。弗素と水素が燃焼して出来る弗化水素は、有毒なので、鹵獲オルドアが上空を飛んだ後、地上にいる人達は咳をしていた。ラナ・レパラダは、船の外装をパンチでぶち破ると、船の中を通って、鹵獲オルドアがいる場所の外装をパンチで内側から破って、外に出て不意打ちを食らわせて、何発か殴り合った後、また殴り飛ばされて、落ちた場所で大型戦車を持ち上げて、鹵獲オルドアに投げつけた。鹵獲オルドアは戦車を殴って壊し始めた。ラナ・レパラダが、白金・イットリウム含有ハイパーチタン合金・超々ジュラルミン合金クラッド材で出来ているのに対して、鹵獲オルドアは、旧式のウルトラハイテン鋼・超硬スチレン樹脂合板で出来てたので、鹵獲オルドアの手が砕けて、脱出しようとしたが、間に合わず、戦車に押し潰された。そしてセレニタは「お父さんのラナは、ぼくのラナより強かったよ」と言った。

 

 その時燭台 が空中に現れた。燭台はロウソクの火からレーザー光線を発射して、町を火の海に変えた。カエサルは「あの燭台は赤い彗星の戦闘機だ。あれは手強いぞ」と言った。セレニタは「ラァーイフル!」と叫んだ。するとラナ・レパラダが口からπの字型の物体を出し、それがライフルに変形した。ラナ・レパラダはビーム・ライフルを発射した。同時に燭台がロウソクの火からレーザー光線を発射した。そして二つのビームが互いにぶつかり合ってはじけた。燭台はまた別のロウソクの火からレーザー光線を発射して、ラナ・レパラダの左腕を吹き飛ばした。燭台は続けて別のロウソクの火レーザーを発射してラナ・レパラダの頭部を吹き飛ばした。燭台は二本のロウソクの火から二発のレーザー光線を発射した。その時盾が飛んで来て、ラナ・レパラダの前で地面に刺さって立ち、レーザー光線を防いだ。その時、エンディミオンが乗ったツァパルディアが、ローシャンに乗って飛んで来た。ツァパルディアはカエルが鎧を着たような姿のラナであり、ローシャンは、オタマジャクシに馬の脚が生えたような形であった。ツァパルディアはローシャンから跳び降りると、ラナ・レパラダの前に立った。そしてローシャンは燭台に向かって飛び続けたが、燭台はビームでローシャンを撃ち落した。その時カエサルが「反陽子ハンドキャノンを使え」と言った。するとセレニタは「反陽子ハンドキャノーーーン!」と叫んだ。するとラナ・レパラダの、首の付け根であった穴から、舌と呼ばれるマジックハンドが、赤い筒を持って出た。その筒は、両端の縁と、照準と、弾頭と、安全装置が白であった。ラナ・レパラダが、右手に持ってた陽電子ライフルを落として、ハンドキャノンを取って、安全装置を叩くと、弾頭のような形の栓が取れた。そしてそれを燭台に向けて狙いをつけた。そして反陽子ハンドキャノンは、トランスミューターで、縮退水1-1-16を反陽子に変換し始めた。その間、ツァパルディアは、ラナ・レパラダの前に立ちはだかって、燭台から発射されたビームに耐え続けていた。ツァパルディアの右腕と右足を吹き飛ばし、ツァパルディアは倒れた。それと同時に、反陽子が溜まったので、セレニタは引き金を引いた。すると、反陽子ハンドキャノンは、砲身の電磁石で反陽子を高速で、アンチプロトン・ビームとして銃口から射出した。そしてアンチプロトン・ビームが、燭台を撃ち抜いた。カエサルが「これはツァパルディアだ。父上が最後に作って、正式に量産されたラナだ」と言った。そしてセレニタは空を見上げた。すると赤い彗星が空一杯に広がっていた。

 

 この話を描いてる時に、超時空要塞マクロスという番組が始まりました。ゴッドマーズのゴッド・ファイヤーは陽電子で出来ているので、ラナのビーム・ライフルは陽電子を撃ち出す設定にしてましたけど、ゴッドマーズが最強の敵を倒す時に反陽子爆弾を使ったので、今回ラナが燭台を倒す武器もアンチプロトン・ビームにしました。フローテイターとボンビーナとデンドロバテスとレウコメラスとオルドアとツァパルディアは、最初に描いた漫画には出ません。フローテイターは、アカアシコオイガエルの学名の、Silverstoneia flotatorが由来で、CW-402(p)という形式番号は、父の誕生日が由来です。アカアシコオイガエルは、水が汚れたり、少なくなると、親がオタマジャクシを背中に背負って、別の水場に引っ越す習性があります。ボンビーナは、ヨーロッパスズガエルの学名の、Bombina bombinaが由来で、CW-720(p)という形式番号は、学生時代に、ぼくと同じ誕生日の人がいた時にびっくりして、7月20日と言ったのが由来です。ヨーロッパスズガエルは、上が緑と黒の迷彩色で、下がオレンジと黒の迷彩色で、敵に襲われると、裏返しになって、オレンジと黒の模様を見せて威嚇します。デンドロバテスとレウコメラスは、キオビヤドクガエルの学名の、Dendrobates leucomelasが由来です。形式番号のCW-524(p)は、ぼくの本当の誕生日の、5月24日が由来です。オルドアは、アラム語で「カエル」という意味であり、ツァパルディアは、ヘブライ語で「カエル」という意味です。