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 図工の時間に、カエサルが「何か乗り物を作ればいい」と言った。するとセレ二タは「装甲材質はルナ・チタニウムにしよう」と言った。カエサルが「何だそれは」と言うと、セレ二タは「ルナ・チタニウムとは、ガンダムの装甲材質で、チタンとアルミと白金と希土類元素から出来てるんだ」と言った。するとカエサルは「白金・イットリウム含有ハイパーチタン合金・超々ジュラルミン合金クラッド材で作れば良いかな。ハイパーチタン合金はチタン77パーセントと、モリブデン15パーセントと、ジルコニウム5パーセントと、アルミ3パーセントで出来てて、チタン合金の中で一番丈夫なんだ。白金を少し入れると錆びにくくなって、イットリウムを少し入れると熱の変化に強くなるんだ。そして超々ジュラルミン合金は、最強のアルミ合金なんだ」と言った。セレ二タは「それだ!」と言って、工具を持った。カエサルは「700ゼタパスカルの圧力で圧縮して丈夫にしろ。それは最大の白色矮星の中心部と同じ圧力だ」と言った。そこでセレ二タは、白金・イットリウム含有ハイパーチタン合金・超々ジュラルミン合金クラッド材で、全長4.8メートルで、0.8トンのオタマジャクシ型の飛行機を作り始めた。セレニタが「ママは鉛は毒なので使っちゃ駄目と言って、ぼくに無鉛ハンダを買ってくれてたんだよ。無鉛ハンダってどうやって作るの」と言うと、カエサルは、無鉛ハンダの作り方を教えた。セレニタは、椅子を作りながら、カエサルに「ぼくは身長が132センチで体重は31キロだよ」と言った。するとカエサルは、座面の高さは29センチで、肘かけの高さは49センチで、背もたれの高さは110センチで、幅は36センチで、奥行きは30センチが良いだろう」と言った。飛行機が完成すると、レナクァホ と名付けた。セレニタはレナクァホを黒と白で塗ろうとしたが、学校の先生が「ピンクのペンキが沢山余っているからピンクにしなさい」と言ったので、ピンクに塗った。操縦室は、半径62センチ、高さ99センチの円柱形の空間であった。セレニタが、空間拡張機のスイッチを入れたら、操縦室の壁が透明になって、その外に、虚像の空間が広がるように見えた。それは、斜方立方八面体の空間であり、床以外の面は、17枚の正方形のスクリーンと、8枚の正三角形のスクリーンで出来ていた。それらはどちらも一辺が75センチであった。それは、虚構の空間であるので、円柱形の空間の境界は、ガラスの壁のように見えた。椅子の右に箱が設置されていて、その箱には、フロッピードライブと、操縦桿が付いており、更にその操縦桿には4つのスイッチが付いていた。椅子の左にはスロットルが設置されていて、そのスロットルにも4つのスイッチがあった。どちらも取っ手の高さは49センチであった。そして操縦桿とスロットルに付いてる、計8つのスイッチの組み合わせにより、255種類のアクションをさせる事が可能であった。そして椅子の前にはペダルが2つあった。その時カエサルは「こんなのは地球の技術じゃ動かせないから、トランスミューターを作れ」と言った。セレ二タが「何それ」と言うと、カエサルは「トランスミューターには四つの機能があるんだよ。第一の機能は原子を組み替えて、水分子一つとエネルギーと、酸素一つと水素二つの相互変換をしたり、二酸化炭素一つとエネルギーと、酸素二つと炭素一つの相互変換をするんだ。第二の機能は核子を組み替える事によって、ヘリウムと水素とエネルギーと、ヘリウムIIIと重水素の相互変換が出来るんだよ。第三の機能は、陰電子崩壊と電子捕獲を人工的に起こす事によって、陽子一つと電子一つとエネルギーと、中性子の相互変換が出来るんだ。そして第四の機能は、物質とエネルギーの相互変換が出来るんだよ。砂粒一つが大体3マイクログラムで、1マイクログラムをエネルギーに変換したら大体89点875, 517, 873, 681, 764メガジュールになるんだけど、それは2点9リットルのガソリンを燃やした時と同じくらいのエネルギーなんだ。故郷の星では、そのエネルギーが1マッセナジーという単位を使ってたんだよ」と言った。その時カエサルは説明をしなかったのだが、中性子を陽子と電子と125.34フェムトジュールのエネルギーに変換する時に、反電子ニュートリノが発生し、陽子と電子と125.34フェムトジュールのエネルギーを中性子に変換する時は、よそからエネルギーを取って反電子ニュートリノに変換するので、余った質量やエネルギーを、ニュートリノに変換して捨てなくてはいけないのであった。更にカエサルは、続けて「インテークは、空気を吸って、トランスミューターで縮退水銀-204に変換してタンクに貯めて、動力炉は、トランスミューターで縮退水銀-204をエネルギーに変換して、ロケットは、トランスミューターで縮退水銀-204を、灼熱の液体水素と液体弗素に変換する。普通の水銀は一立方センチメートルあたり13.534グラムで、普通の水銀-204は一立方センチメートルあたり13.830グラムで、縮退水銀ほ204は一立方センチメートルあたり127.5トンだ。凄く重たいから、タンクは重力遮断材で作らなきゃ駄目だ。それから外に出ると、膨らんで210倍に膨らんで普通の水銀-204になってしまうんだ」と言った。セレ二タは「ママが言ってたけど水銀も毒だったよね」と言った。するとカエサルは「それなら変わりに水を使うと良い。縮退水1-1-16は、一立方センチメートルあたり90トンだ。外に出ると448倍に膨らんで普通の水-1-1-16になるんだ」と言った。それからカエサルは「弗素も毒だから、ロケットの燃料は水素と酸素にした方が良いだろう。ただし推力が三分の一になってしまうんだか」と言った。カエサルは「内部電源は、カドミウム二次電池が使いやすいけど、カドミウムも毒なので、代わりにカルシウム二次電池を使うと良い。現在地球で使われてるリチウム二次電池の二倍の電力を貯められるんだ」と言った。セレニタは、トランスミューターを、インテークと動力炉とロケットに組み込むと、レナクァホに乗り込んだ。その時、椅子の背もたれの両側に付いてる、鏡の付いた棒が横に起き上がって、前方に回って、バックミラーになった。同時に、椅子の右側の箱に付いてた板が上にスライドして内側に倒れて、高さ55センチの所で止まってトレーのような形のスクリーンになり、真下の様子が映し出された。それは一辺が30センチの正方形であった。するとカエサルが「プトレマイオスとセレウコスを探しに行こう」と言った。そしてセレニタが操縦し始めると、レナクァホが学校の屋根を突き破って飛び立った。