3月11日 総括質疑②(2)安心・快適で、地域の多様性を活かしたまち
  イ.多摩都市モノレール八王子ルート
(質疑)市長はこれまで東京都に対しモノレールの八王子ルート延伸実現に向け、要望書の提出や、今回、平成27年度予算の提案説明の中でも多摩都市モノレール八王子ルートについて触れたり、予算も計上していただいた。
 しかし、3月7日の朝刊では、都は、東京圏で構想のある22の鉄道新線から特に整備効果が高いと判断した5路線を発表したと新聞には載っていた。
 そこで、今回の報道を受け、本市はどのように感じているのか、お聞きをしたい。
(答弁)今回の中間まとめ等においては、東京における次世代を見据えた鉄道計画のあり方に係る基本的事項について検討を行ったものと認識している。
 その内容は、それぞれの路線の課題はあるものの、沿線地域の利便性向上などから、いずれの路線も整備効果が見込まれるとしているが、その中でも整備効果が高いとされている5路線について課題や効果が期待されていたことが報道になったものと思われる。
 今後、都に対してさらに働きかけをしていかなければと感じている。

(質疑)これまで東京都の発表について、それからその後、本市がとった行動をお聞きする。
(答弁)東京都からの連絡で、公表の前日にその内容について説明があった。本市としては、市長が要望活動をしたこと、また、シンポジウムなどを通じて市民への期待、機運が高まっていること、多摩・八王子ニュータウン事業においてまちづくりの中で取り組んできたことなど、十分酌み取っていただくよう、東京都にお伝えした。

(質疑)今回、広域交通ネットワーク計画について東京都が発表したものを見ると、八王子ルート、町田ルートともに利便性の向上、地域経済の活性化、活力の向上などが書かれているが、この2つのルートの差、いわゆる中間取りまとめに書かれたルートの差はどこにあると考えているのか、お聞きしたい。
(答弁)八王子ルートと町田ルートの差ということだが、東京都からは、八王子ルートでは京王相模原線や横浜線など、ルートに近接して既設鉄道路線があることから、町田ルートに比べ整備効果の面で優劣があるものと説明を受けている。

(質疑)八王子ルートの実現に向けて、今後の戦い方について担当副市長の覚悟をお聞きしたい。
(答弁)中間のまとめでは、それぞれの路線で課題はあるものの、沿線地域の利便性向上などから、いずれの路線も整備効果が見込まれるとされている。単に事業採算性からの整備効果のみならず、多摩・八王子ニュータウンにおける今後のまちづくりに果たす多摩都市モノレールの役割などについて、市の考えを今後しっかりまとめて、整備計画への位置づけを強く働きかけていく所存である。

(質疑)本市が多摩都市モノレールに関して金銭面での協力はどれくらい行ってきたのか。
(答弁)運行主体である多摩都市モノレール株式会社の設立時に株主として3億3,060万円を出資し、その後、経営安定化のための支援として沿線5市として15億円の無利子貸し付けを行っている。

(質疑)多摩都市モノレール八王子ルートの整備に当たり、市として準備しなければいけないことをお聞きする。
(答弁)八王子ルートの整備に向けては、市民をはじめとした関係者が一体となって東京都や国に対し整備要望を行っていくことが重要であることから、協議会を立ち上げるなどの活動が必要であると考えている。

(質疑)協議会の設置にあたり、協議会のメンバーはどういうメンバーにする予定か。
(答弁)今後調整する予定だが、市議会をはじめ、商工会議所や町会・自治会連合会などに声をかけていく考えである。

(質疑)協議会を設置する時期はいつごろか。
(答弁)関係者などとの調整を行い、なるべく早い時期に立ち上げていきたい。

(質疑)この協議会ではどのような活動を行っていくのか。
(答弁)パンフレットやイベント等により八王子ルートの周知を図るとともに、協議会としても東京都や国へ働きかけを行っていきたいと考えている。

(質疑)具体的に整備を促進するには導入空間の確保も重要であるが、現在の進歩状況はどうなっているのか。
(答弁)多摩・八王子ニュータウンの整備にあわせて計画予定線での用地確保が詰められた経緯にもより、現状では全体の約6割が用地確保されている。

(質疑)八王子ルートには、多摩ニュータウンと八王子ニュータウンを結ぶ都市計画道路整備も必要であるが、現状はどうなっているか。
(答弁)都市計画道路3・4・8号線については、多摩都市モノレールの導入空間となるだけではなく、多摩南部を東西に結ぶ幹線道路として、また、沿道に配置されているハイパーレスキュー隊の展開支援にも資する道路となることから、整備に向けて関係機関に働きかけているところである。

(質疑)事業の規模を考えると、本市の持ち出しもある程度の額になると考えていいる。しかし、モノレールが整備されることにより、まちの価値はもちろん、魅力もあふれて、税収増にもつながると思われる。そこで、財政的な負担をしてでも整備促進を図るべきと思うが、市長の覚悟をお聞きしたい。
(答弁)先日の都の中間報告では、八王子ルートの言及はありませんでした。しかし、多摩都市モノレール八王子ルートについては、市南部の持続的な発展に極めて必要な都市基盤であると考えている。その整備促進に向けては、市民や経済界などとも連携しながら、持続的な取り組みを進めていきたい。
   なお、整備促進に当たり、費用対効果や地域への貢献度などを検証して、関係機関と協議・調整していきたいと考えている。