大仏池…こんなステキな所が奈良公園に① ~まほろばの国~奈良探訪記 5
南東側から見た大仏池
奈良公園で最も有名な観光スポットは東大寺―。
において、私はそう書いた。
東大寺には、木造建築として世界最大の大仏殿があり、大仏殿の中には、かの有名な奈良の大仏様が鎮座しておられる。
観光客の視点からすれば、「奈良に来たらまずは大仏をみなきゃ始まらない」「大仏を見ずして奈良に行った甲斐がない」だろう。修学旅行生たちが奈良公園を見学する際に、真っ先に連れていかれるのも大仏殿である。建物内での撮影も自由になっており、それも大きな人気のひとつだと思う。
そう書いた。
だから、巨大な大仏殿の裏側に回って、そこに何があるのかわざわざ確かめようとする人などいない。大仏様に圧倒された後なら、それで満足してしまってそんなことすら思いつきもしないのが普通だ。
私も長年そういう観光客の一人だった。だが、今年になって、プロの写真家による素晴らしい大仏池の写真を見てビックリ仰天。これは自分でも確かめなきゃ、という気持ちになったので、今回初めて訪問したのである。
銀杏の絨毯が美しい池のほとり
私が訪れた日も、やはり予想通り大仏殿の裏を訪れる人などなく、たった一人の貸し切り状態だった。
あまりにも素晴らしい「夢の国」のような風景に溶け込みながら写真を撮っていると、なんだかとても落ち着かない気分に襲われてしまった。だが、次第に吹っ切れて、思わず笑い出したくなるような満足感に浸ってしまったのである。
数は少ないものの、もちろん鹿の群れもいた。
これなどは今回数多く撮った鹿の写真の中でも特にお気に入りだ。かなり粘っても、なかなかこうしたショットは撮れるものではない。貸し切り状態での、さらなる幸運である。
お母さんと小鹿のご挨拶??
次回も大仏池についての続きを。
大仏池への地理的なガイドと、ステキな写真もあと少し紹介したい。
太田忠の縦横無尽 2020.12.24
『大仏池…こんなステキな所が奈良公園に① ~まほろばの国~奈良探訪記 5』