少子化は本当に深刻です。
このままだと我々の老後を支えてくれる若者が不足して、とんでもない世の中が待ち受けていることでしょう。
少子化をこの国の大いなる危機であると認識していた僕は、自分が何が出来るかを考えた結果、病児保育室を設立しました。
とにかく世の中の夫婦が子供を作りたがらない。
その理由の一つに、仕事が休めない、というのが大きいでしょう。
子供が出来たのはいいけれど育児が大変、仕事復帰しても子供が熱出せばすぐに呼び出される。
そういったママに対して寛容な職場はまだ少なく、みなさん後ろめたい気持ちで早退する。
熱が下がらなければ翌日も有給をつかい欠勤する。
業務成績は上がらない。
それを理由にリストラされるケースだってある。
・・・こんな状態で2人目を作ろうと思うでしょうか。
「こんな大変ならもう子供いらない」となってしまうじゃないですか。
病児保育施設があれば、子供が熱出しても預けることができます。
早退しなくても済むし、安心して仕事に専念でき職場の印象も良くなり成績も上がるかも知れない。
子供の風邪のために有給を使わなくなり、その代わり家族で旅行に行けるかも知れない。
ああ育児って楽しいね、じゃあもう一人作ろうか。。。となるかもしれない。
病児保育施設があれば、こういった問題の全てとは言わないけれど解決の一助になれるはず。
そう思って僕は当時、川崎市には1つもなかった病児保育施設を自腹で設立し運営しました。
案の定、毎日多くの利用者があって皆さんから感謝されました。
が、設備費くわえ専門の保育士を常駐させたりと経費は非常に多くかかり、その代わり利用者からいただく料金は多く取れないため、大赤字の運営でした。
そこで、市民から署名を募って15000人以上をあつめて市議会に請願を出しました。
ありがたいことに採択され「各区に1カ所ずつ病児保育施設を作る」という法案が成立しました。
当時の新聞にも大きく取り上げられました。
現在川崎市には各区に1カ所ずつあります。
市からの補助を得て運営されています。
が、僕らの施設には補助金が出ることはありませんでした。
何故なのか、もっともらしい理由を色々と言われましたが結局のところ僕のようなポット出の若造が新しいことを始めて支持されて大騒ぎになってるのを、面白くないと思ったんでしょうね。
「北浜のとこは何があっても潰す」
とある市職員はこう言ってたとか。
既得権益団体や行政にとって、新しいことをする僕なんかは目の上のタンコブだったでしょう。
そして僕らは数千万円の赤字を抱えて閉鎖することを余儀なくされました。
自分の生活すら危うくなるほどだったので苦渋の決断でした。
まああれから色々勉強して少しは「大人」になりましたが、この記事のように僕みたいな情熱を持つ人たち、そしてそれを頼りにしているママ達をつぶすようなことは、ほんとあってはならないと願ってやみません。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6345258
これこそが少子化の正体であり、行政もくだらない意地とかに拘ってたらお前らの老後はねえんだぞ、と気付くべき。
久々に病児保育の記事を見て、ちと熱くなった。