現在当院ではインフルエンザワクチンの接種を行ってます。
10月初旬ですが予約はかなり埋まっており、皆様にはご迷惑をおかけしております。
さて、毎年のような話ですが、お子様のインフルエンザワクチンは基本的に2回接種です。
接種間隔は1~4週間とされていますが、さすがに1週間では短すぎると考えられます。
ワクチンの追加接種(2回目)は、1回目で上がった抗体を、より長く維持させるために行うものです。
1回接種では1か月くらいで切れてしまうワクチンを、適切な間隔で2回接種したとき、抗体の持続期間は2か月ではなく数か月から数年と一気に伸ばすことが知られています。
1足す1が2ではなく5にも10にもなるわけです。
これをブースター効果と言います。
以前の記事で書いたように、1回で済むワクチンはこの世に存在しません。
ワクチンで得た抗体をより長期間維持するためには、適切な時期に追加接種をしてブースター効果を発揮させる必要があります。
この「適切な時期」というのが難しいのですが、基本的に1回接種したあとに抗体がグングン上がっていきピークを過ぎて少し下がり始めた頃に追加接種をするのが最も長いブースター効果が期待できるとされています。
で、どの時期にピークを迎えて下がり始めるかはワクチンによっても異なるし、個体差もあるでしょう。
でも少なくても1週間ではないことは想像つきますよね??
したがって、インフルエンザの抗体価を少しでも長く持たせようと考えるならば、1週間という短い間隔で接種するのはあまり賢明ではないと考えます。
抗体価がピークを迎える前に追加接種してもブースター効果が期待できないからです。
今の時期に接種して、インフルエンザの流行シーズンが終わる来年の春まで抗体を維持させるためには、やはり3~4週間ほどしっかりと間隔をあけて2回目の接種をすべきだと考えます。
ちなみに13歳以上は1回接種で良いとされていますが、これも少しでも長期間抗体価を維持させるために追加接種が必要なのではと、僕は勝手に推測しています。
なので僕や当院のスタッフは毎年2回接種しちゃっています。
もっとも僕は去年はかかってしまいましたが・・・
お子さんがたとえば受験生だとか、どうしてもインフルエンザにかかりたくない!って場合には、フルミストを選択されるのが一番良いのですが、それができない場合には従来ワクチンをイレギュラーで2回接種するって方法もありだと思いますよ。
かかりつけ医と相談の上、ご検討されるとよいかもしれませんね。