よく卵アレルギーがあってワクチンを接種してよいか聞かれます。
現在接種中のインフルエンザワクチンや、MRワクチンには卵の成分が確かに入っています。
ただ卵アレルギーと言っても、食べてちょっと湿疹が出るとか、そういった僕に言わせれば過去の記事で書いてきたような「それってほんまにアレルギーなん?」と思わせる程度であれば100%問題なく接種できます。
世の中にはアレルギーに仕立て上げられてしまっているお子さんが多いので注意が必要です。
(例えばこちらの記事 を参照)
そもそもワクチンに含まれる卵の成分は超微量です。
その超微量でも接種できないほどの重度の卵アレルギーのお子さんはごくわずかです。
どれくらい重度のアレルギーかというと、卵焼きを作ったフライパンを綺麗に洗って拭いて乾かして、その後そのフライパンで作った野菜炒めを食べてアナフィラキシーを起こしてしまうような重度の卵アレルギーといったレベルです。
それくらい重度になって初めてワクチンを考える必要が出てきます。
つまりもう無視して良いくらい超微量なんです。
中にはワクチンを希釈して皮内テストをする先生もおられます。
超微量を希釈したところで超微量であることに変わりはないわけで、上で書いたような重症アレルギーのお子さんであれば、いくら希釈したってアナフィラキシーは起こします。
したがって、希釈したワクチンでテストすること自体無駄な労力だし、そもそもお子さんに無駄に痛い思いをさせるだけですので、当院ではそういった事はしませんね。
希釈ワクチンでテストすることは議論が分かれるところなので、完全に間違いだとは言いませんが。
ただ当院にも重度なアレルギーの患者さんも数名おられますので、そういったお子さんには病院を紹介していつでも処置ができる体制の下で接種してもらうようにしています。
それくらいしてでもワクチンの接種が必要だって事です。
繰り返しますが卵を少しでも食べられるのであればワクチンを接種することに何の問題もありません。