「小児科は何でも屋」であると言われます。
確かに臓器別に分かれている内科とは違い、小児科は何でも診なければならず、あらゆる分野を勉強しておかねばなりません。
そんな小児科医でも専門はあります。
例えば僕の専門は未熟児・新生児です。
開業してからはその専門性をあまり活かす機会は激減しましたが、NICUにつめて赤ちゃんの命を救うのが僕のもっとも得意とする分野です。
逆に僕が不得意な分野もあります。
例えば小児がん糖尿病や膠原病など、大学病院でないと治療できないような分野です。
こればっかは大学病院での勤務経験がない僕には(当然勉強はしていますが)、不得手な分野です。
ではアレルギーはどうでしょう。
当院には川崎市のみならず都内からもアレルギーの患者さんが殺到しています。
で、実際に喘息・アトピー・食物アレルギーの治療・管理に一定の成果を出しています。
でも僕はアレルギーは専門ではありません!
衝撃を受ける方も多いでしょうが、本当です。
じゃあ何故当院がこれほどアレルギーの患者が多く、そして実際に治療成績が良いかというと、それは僕がアレルギー専門の医者として優れているからでは決してないのです。
僕は単に基本に忠実な治療をただしているだけです。
そして、最新の情報を常に入手し勉強し、お子さんにとって最適な治療を常に実践しているだけです。
いつも僕は「自分はなにも特別優秀な医者ではない」と言ってます。
それは謙遜ではなく事実なのです。
ただ言えることは、ちゃんとした知識を常に求めて、古い知識や慣習にとらわれず最適かつ安全かつ簡素それでいて最大の効果を発揮する治療をチョイスしているだけにすぎません。
そしてそれは専門医の資格がなくたって努力すればだれでも出来ることを実践しているだけなのです。
アレルギー専門医ではありませんから、重症のアレルギーなどは当然大きな病院に紹介してしまいますよ。
じゃあ何故「アレルギー科」と標榜しているかというと、小児科をやっている以上アレルギーの患者さんは切っても切れないのです。
医師免許証があれば何科を名乗っても良いことになってます。
したがって僕が「泌尿器科」なんて標榜したって自由なんですね。
当初小児科で開業しましたが、ひょんなことからアレルギーの患者さんが異常に増えたため、あとからアレルギー科を追加したんです。
当然ながらそれにあたり、ありとあらゆる勉強はしましたよ。
なので、みなさんびっくりするでしょうが、僕はアレルギー専門医ではないのです。。。