「これくらいで来たの?」

と嫌な顔をされました、といった話はよく聞きます。


当院は「どんな些細な相談でもウェルカム」というのがスタンスなので、例えそれが単なる1個の虫さされの相談であっても嫌な顔は絶対にしません。


これが夜間救急外来だったら話は別です。

僕だって「これくらいで来るな!」と説教することだってあるんですよ。

夜間救急外来はあくまで「救急」ですから、救急患者だけが来るべきところです。


単なるお熱だったり、湿疹の相談で、夜中にわざわざ忙しい救急に行くべきではありません。

翌日まで待ってかかりつけに行きましょう。

こう書いて「そんな人いないでしょ」と皆さん思われるかもしれませんが、救急外来をやってると本当に午前2時頃に乳児湿疹の相談にくる阿呆な親が実際にいるんですよ。



大学病院クラスの大病院もそうです。

ああいうところは、難病や重病の人を主に見る専門機関ですから、ただの風邪とかで受診するとあまり良い顔をされませんね。


大病院・夜間救急・開業医

この3つを上手に使い分けなければなりません。


1.大病院 ・・・ 重病や難病の人。基本的に紹介状を持っていくべきです。

2.夜間救急 ・・・ 文字通り「救急」ですから、命にかかわるような重症のときだけ利用しましょう。

3.開業医 ・・・ 「街医者」です。基本は「何でも屋」ですから、普段はこちらにかかりましょう。


こうやって皆さんが使い分けることにより、大病院の慢性的な混雑の解消にもなりますし、救急で本当に重症な人が助かる率が高まるわけです。



が!!

その「何でも屋」であるはずの開業医が、少々の相談事をしたら嫌な顔をしたり、あげく「これくらいで来たの?」と嫌悪感を示すってのは悲しいことです。

普段まず第一に行くはずの開業医にそう言われてしまったら、ママ達はいったいどこに行けばいいのですか?

大病院や救急に行くほどでもないような些細な相談を受けるのが我々開業医の役割だと僕は思ってますし、その役割に誇りを持って日々診療しています。

なので当院には、ただの虫さされだって遠慮せずに受診されるママが多いし、そういったママ達は僕なら絶対に嫌な顔しないことを知っているのです。

そうやってたわいもない相談事から信頼関係ができていくものじゃないのしょうか??


そういった相談事を喜んで受けるどころか、嫌悪感を出す・・・


そんな心の狭い、自分の役割をわきまえていないような開業医には気をつけましょう