新しく始まった4種混合ワクチン。
その接種をためらう方が結構おられるようです。
以前の記事(こちらを参照) で僕があんな事書いてしまったがために、皆さんを不安におとしめてしまったと、とっても後悔しています。
でも、それもやはり僕が日ごろから言っている「正しい知識」として持っていただきたいし、当然いだいてもらいたい疑問であるわけです。
国の定期予防接種として始まった4種混合を、あえて避けるというの多くの意味において愚かです。
中には三種混合と不活化ポリオの同時接種を勧める医者もいるそうです。
間違いではありませんが、いずれ(2~3年後)世の中はすべて4種混合になるわけで、今変な知識を植え付けるのはどうかと思ってしまいます。
先日、生後3カ月になったのに4種混合を接種しようとしないママがいました。
理由を聞くと、
「新しいワクチンだから、なんとなく不安で・・・」
とのこと。
間違っているとはいいません。僕が以前書いたように、新しいワクチンですから何が起こるか分かりません。
なんとなく漠然と不安になる気持ちはよ~くわかります。
でも、それ以前に百日咳の恐ろしさを知っておくべきです。
百日咳は乳児、とくにより月齢が小さいお子さんがかかると命にかかわります。
咳とかする以前にいきなり呼吸停止して死亡・・・というパターンで、急激に症状は進行します。
なので3カ月になったらすぐにでも接種してもらいたい!
僕に相談された方はご存じでしょうが、BCGを後回しにしてでもまず最低1~2回は百日咳ワクチン(つまり4混)を接種してほしいのです。
1970年代のこと。
当時使われていたDPTワクチンが原因と思われる死亡例があり、日本は(また例によって)ワクチンを一時中断しました。
すると、その後数年間にわたり百日咳が大流行してしまい、多くの乳児が命を落としました。
実はこれは日本だけではなく、海外の多くの国でも同時期に中止したために、百日咳が流行しました。
最近では日本脳炎ワクチンを数年間(事実上の)中止としていたがために、国内で(いままで発生したことが無かった)日本脳炎の患者が発生しました。
このように、ワクチンを接種しないことにより、その病気にかかる(そして命を落とす)リスクが高まると、歴史が語っているのです。
賢い人類である以上、同じ過ちは繰り返してはいけません。
「なんとなく不安だから待ってみよう・・・」
その気持ちはよ~く分かります。
でも、
あなたが待っている間に、お子さんを病気に曝すリスクを高めている事、ひいてはお子さんを失う悲劇を引き起こすリスクを高めていることを、よく考えていただきたい。
3カ月になったら4種混合ワクチンを接種しましょう!!